債券相場は堅調、米債高・株安や生産予想下振れ-先物は一時136円台

債券相場は堅調(利回りは低下)。前日の 米国市場で、経済指標の悪化などを受けて、株安・債券高となった地合いを継 続。日経平均株価が反落し、円債市場は買い先行で始まった。朝方発表された3 月の鉱工業生産が市場予想を下回ったことも支援材料となり、先物中心限月は 136円台を回復して寄り付いた。その後は、日米の金融政策の行方を見極めたい と様子見姿勢となっている。

DIAMアセットマネジメントのエグゼクティブファンドマネジャーの山崎 信人氏は、日米の金融政策を焦点に挙げ、日銀の「経済・物価情勢の展望」(展 望リポート)について、「景況感については少し下方修正するだろうが、中長期 的には景気循環の見方は変わっていないことを示唆する見通し。しばらく利下げ も利上げもないことを示唆するトーン」を予想している。

また、米連邦公開市場委員会(FOMC)に関しては、「25ベーシスポイ ント(bp)の利下げ予想が大勢になっているが、声明文に注目している。インフ レ懸念についてはそのままで、今後の政策は景気次第となるのではないか。政策 は、経済の実態に合わせて行うという形になるとみている」(山崎氏)と述べた。

東京先物市場で中心限月6月物は、28日終値比40銭高の136円00銭で寄 り付いた。136円台回復は、25日以来。その後は伸び悩み、午前9時15分現在 は、21銭高の135円81銭で推移している。

午前9時15分時点の6月物の売買高は6179億円程度。

現物債市場で新発10年物の291回債利回りは、28日終値比0.5bp低い

1.615%で取引を開始した。

日経平均は反落。28日比91円43銭安の1万3802円94銭で寄り付いた。

朝方発表された3月の鉱工業生産が、前月比3.1%低下となり、市場予想 (0.8%低下)を下回った。

3月の失業率は前月比0.1ポイント低下の3.8%、有効求人倍率は0.95倍 と、前月から0.02ポイント低下した。完全失業率の市場予想は3.9%、有効求 人倍率は0.97倍だった。

また家計調査では、2人以上の世帯の実質消費支出は前年比1.6%減少とな り、市場予想(0.4%減)を下回った。

日銀はこの日、金融政策決定会合を開催し、展望リポートを公表する。米国 では、米連邦準備制度理事会(FRB)がFOMCを開く。市場では、0.25ポ イントの追加利下げが実施されるとの予想が優勢。もっとも先行きについては利 下げ打ち止め観測が広がっているようだ。

米国市場は、株安・債券高

29日の米国債相場は続伸。米住宅価格が過去最大の下落を示し、消費者信 頼感が悪化したため、FOMCが30日に追加利下げを実施した後、予想以上に 低金利を維持するとの見方が強まった。ドイツ銀行が発表した1-3月(第1四 半期)決算が5年ぶりの赤字となり、米サブプライム(信用力の低い個人向け) 住宅ローン関連証券の損失が拡大するとの思惑が高まったことも買い材料となっ た。

BGキャンター・マーケット・データによると、10年債利回りは前日比3 bp低下の3.80%付近。2年債利回りは、1bp低下の2.34%付近。

シカゴ商品取引所(CBOT)のFF金利先物相場の動向によると、FOM Cが30日の定例会合でFF金利の誘導目標を2%に引き下げる確率は82%と、 78%から上昇。据え置きの確率は18%。

一方、年内の利上げ観測はやや後退。9月、10月、あるいは12月の定例会 合でFF金利を2.5%に引き上げる確率はいずれも低下した。

米株式相場は下落。4月の米消費者信頼感指数が5年ぶりの低水準となった ことや、不動産価格の下落で地合いが悪化した。また原油や金属相場の下落で資 源株が下げた。ダウ工業株30種平均は前日比39.81ドル安の12831.94ドル。

--共同取材:加藤有明 Editor:Hidenori Yamanaka,Norihiko Kosaka

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