東京外為:ドルがもみ合い、FOMC控え動きづらい-103円台後半

朝方の東京外国為替市場では、ドル・円相 場が1ドル=103円台後半でもみ合っている。前日の米国株の軟調推移を受け、 ややドル売り・円買いに圧力がかかっているが、海外時間に注目の米連邦公開 市場委員会(FOMC)を控え、米国の利下げ打ち止めの可能性が意識される 中、積極的な取引には踏み込みにくい状態で、ドルの下値は限定的となってい る。

ロイヤル・バンク・オブ・スコットランドのヘッド・オブFXストラテジ ー・ジャパンの山本雅文氏は、FOMCを控えて、日中は動きづらい展開が続 くとした上で、「FOMCでは0.25ポイントの利下げを予想しているが、声明 で利下げ局面が終えんに近づいていることが示されるのかどうか、あるいは利 下げをせずに終わりと言うのか、それともまだ緩和バイアスを維持するのかと いうところが焦点になる」と指摘する。

一方、国内では日本銀行が「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」を 公表するが、成長見通しの下方修正はすでに織り込み済みで、「それほどサプ ライズにはならない」(山本氏)とみられている。また、朝方には失業率や鉱 工業生産指数など国内指標が相次いで発表されたが、市場の反応は限定的とな っている。

FOMCで利下げ余地見極めへ

エネルギー価格や商品価格の高騰を背景にインフレ懸念が高まる中、金融 市場では、米国の利下げ局面が終了に近づいているとの見方が強まっている。 シカゴ商品取引所(CBOT)のフェデラルファンド(FF)金利先物相場動 向によると、30日のFOMCで政策金利(現行2.25%)が0.25ポイント引き 下げられる確率は80%。残り20%は据え置きを予想している。

また、次回6月のFOMCでの政策金利の予想は2%が約70%となってい る。

山本氏は、これまで市場は利下げ打ち止めの方向で結構織り込みを進めて きたが、それも落ち着いた感じがあり、FOMCの結果がどちらに出てもいっ たんは素直に反応すると予想。ただ、「どちらかといえば、まだ利下げが継続 するということがはっきりした場合や、インフレ懸念がそれほど強くないと受 け止められた場合のドル安リスクの方が少し高い」とみている。

29日の海外市場では米国の利下げ打ち止め観測や商品相場の反落を背景に 欧州通貨や資源国通貨に対してドルの買い戻しが進み、ユーロ・ドルは一時、 1ユーロ=1.5541ドル(ブルームバーグ・データ参照、以下同じ)と今月3日 以来の水準までユーロ安・ドル高が進行。その後、いったん1.56ドル台を回復 する場面も見られたが、ユーロの上値は重く、30日の東京市場にかけては1.55 ドル台後半でもみ合う格好となっている。

一方、ドル・円はクロス円(ドル以外の通貨と円の取引)での円買いを背 景に海外時間に一時1ドル=103円23銭までドルが下落。その後、104円台前 半までドルは反発したが、東京時間朝方の取引では再び104円ちょうどを割り 込んでいる。

また、ユーロ・円は海外時間に一時、1ユーロ=161円12銭と今月16日以 来の水準までユーロ売り・円買いが進み、30日朝方の取引では161円台後半で 推移している。

米経済指標で波乱も

29日の米株式相場は下落。4月の米消費者信頼感指数が5年ぶりの低水準 となったことや、不動産価格の下落で地合いが悪化した。また原油や金属相場 の下落で資源株が下げた。

米民間調査機関のコンファレンス・ボードが発表した4月の米消費者信頼 感指数は62.3に低下。2003年3月以来の低水準となった。ブルームバーグがま とめたエコノミストの予想中央値61.0は上回った。

また、全米20都市部を対象にした2月の米スタンダード・アンド・プアー ズ(S&P)/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で12.7%低下と前月 の同10.7%低下からマイナス幅が拡大し、2001年の統計開始以来で最大の落ち 込みを記録した。同指数は2007年1月以来、連続で低下している。

FOMC以外にもこの日は米国で1-3月期の国内総生産(GDP)や週 末の雇用統計の前哨戦となる民間雇用者数など注目の経済指標の発表が予定さ れている。事前予想から大きくかい離した場合には、FOMCの結果を合わせ てドルの波乱要因となる可能性もあり、日中は動きづらい展開が続きそうだ。

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