ブラザー工株がストップ高に、欧亜での複合機好調や増配決定を評価

ブラザー工業の株価がストップ高(制限 値幅いっぱいの上昇)。前週末比200円(18%)高の1339円と、1月18日以 来、約3カ月ぶりの高値水準を回復した。2009年3月期は欧州やアジアでイン クジェット複合機などが伸びる見通しである上、増配方針を示したことで、足 元の業況の良さと前向きな株主還元姿勢を評価する買いが膨らんだ。

会社側が25日の取引終了後に示した09年3月期の連結純利益計画値は、 前期比5.1%増の285億円と2期ぶりの増益を予想、税負担の軽減が寄与する。 また同社は、連結純利益に応じた配当性向を行なっており、配当金は記念配当 を合わせ1株当たり年26円と、前期実績と比べ4円増配する予定だ。

主力の通信・プリンティング機器に関しては、「前年に発売したカラーレ ーザーエンジン搭載の複合機が業績にフルに寄与する上、インクジェットも好 調に推移しそうだ」(同社広報総務部・広報IRグループの奥山晴美グループ マネージャー)という。さらに地域別で見ると、経済発展が堅調な欧州やアジ アの伸び、米サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン問題で売上高 が前期に失速した北米の今年度後半の回復を予想している。

経常利益は、同5.4%減の440億円にとどまる見通し。研究開発費や新規 事業の費用が発生、さらにユーロやドルなどの主要通貨に対して円高が進行す るため、「売上高で470億円のマイナス要素につながる」(奥山氏)。会社側 は、1ユーロ=155円を想定。ただ、現在は1ユーロ=163円台後半で推移し ており、為替影響は限定的になりそうだ。

前期はまずまずの好決算

08年3月期(前期)の連結経常利益は前の期比2.3%増の465億円だった。 ブルームバーグ・データによると、登録されたアナリスト5人の予想平均値は 418億円。リーマン・ブラザーズ証券の竹田啓二アナリストは、北米市場の低 迷により減益を見込む市場関係者はいたものの、「まずまずの好決算だった」 と振り返る。さらに竹田氏は、「インクジェット複合機の販売で会社側が今期 2けた成長を予想しており、ポジティブ受け止められている」と指摘した。

一方、みずほ証券は25日付で投資判断を「4(ウエート下げ)」から 「3(ホールド)」に引き上げており、株価の浮揚力に弾みがついた面もある。

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