NY外為(25日):ドル、対ユーロで3日続伸-米利下げ終了観測で

ニューヨーク外国為替市場ではドルが対 ユーロで3日続伸。3日間の上昇率としては2005年6月以来で最大となった。 米連邦公開市場委員会(FOMC)の利下げ局面が終わるとの観測が高まった ほか、欧州の景気減速を示す指標を受けてユーロ売り・ドル買いが膨らんだ。

欧州中央銀行(ECB)が発表した3月のマネーサプライ(通貨供給量) はエコノミスト予想を下回る伸びとなった。これを背景にユーロは対ドルで3 週間ぶりの安値を付けた。オーストラリア・ドルとニュージーランド・ドルは 主要通貨すべてに対して下落した。商品相場安を受けて成長見通しが暗くなっ たことが理由。

INGファイナンシャル・マーケッツの自己勘定取引ディレクター、マシ ュー・カッセル氏(ニューヨーク在勤)は「対ドルでのユーロは米国の金利見 通しに左右されてきた。ユーロは下落する際に下げ方がきつくなる傾向があ る」と指摘。30日のFOMCを前にドルが1ユーロ=1.5450ドルまで強含む 可能性があるとの見方を示した。

ニューヨーク時間午後4時28分現在、ドルはユーロに対して前日比

0.5%高の1ユーロ=1.5606ドル。前日は1.5682ドルだった。一時は

1.5555ドルと今月3日以来のドル高水準となった。ドルは対円で0.2%上昇 し、1ドル=104円47銭(前日は104円26銭)となった。ユーロは対円で

0.3%下げ、1ユーロ=163円4銭。前日は163円45銭だった。

ドルは対ユーロで22日に1.6019ドルと最安値を付けた後、2.5%戻してい る。週間では1.3%高と3月以来の大幅高。対円では週間で0.8%高と2週連続 で上昇した。ユーロは対円で今週、0.6%下落した。

「楽観論の行き過ぎ」

バンク・オブ・アメリカ(BOA)は25日付の顧客向けリポートで、ドル 売り・ユーロ買いを推奨。30日のFOMCと5月2日の米雇用統計を受け、ド ルが1ユーロ=1.6250ドルまで軟化すると予想した。

BOAのグローバル為替戦略担当責任者、ロバート・シンチ氏は「市場は 米国について過剰に悲観していた状態から、今ではやや楽観的な先行き感に変 わった」と述べた。

TDセキュリティーズのチーフ通貨ストラテジスト、ショーン・オズボー ン氏はドルがこの日、対ユーロで0.8%上昇した後に伸び悩んだことについて、 4月の雇用統計で非農業部門雇用者数が減少するとの思惑が背景にあると説明 した。雇用者数が減少すれば4カ月連続となる。

3月の日本の消費者物価指数(除く生鮮食品、コアCPI)は前年同月比

1.2%上昇。消費税率が引き上げられた1997年度を除くと、93年8月以来14 年半ぶりの高い伸びとなったことを受け、円買い・ユーロ売りが優勢になった。

南ア・ランドの上昇

南アフリカ・ランドはドルに対し、前日比1.1%高の1ドル=7.6187ラン ドと、対ドルでの上昇率は主要通貨の中で首位となった。南アのムボウエニ中 銀総裁はインフレ更新に対応するため緊急会合を召集する可能性に言及した。 ランドは週間ベースで5週連続上昇。中銀が11.5%の政策金利を引き上げると の思惑が理由。

豪ドルは米ドルに対して0.9%下落の1豪ドル=93.17米セント。ニュージ ーランド(NZ)ドルは1%安の1NZドル=78.05米セント。最近のドルの 戻しを受けてヘッジ目的での貴金属需要が弱まったことが背景にある。

ユーロ圏マネーサプライ

3月のユーロ圏マネーサプライ(通貨供給量)統計によると、拡大M3 (現金、要求払い預金、定期貯蓄性預金、投資信託の一部)は季節調整済みで 前年同月比10.3%増。2月の同11.3%増から伸びが鈍化した。ブルームバー グ・ニュースのエコノミスト予想は10.6%増だった。

マネーサプライの伸び鈍化で、ECBは利下げを実施しやすくなる可能性 があり、ユーロ建て資産の魅力が弱まるとの思惑につながった。

シカゴ商品取引所(CBOT)のフェデラルファンド(FF)金利先物相 場によると、FOMCが30日に政策金利を2.25%で据え置く確率は24%。1 週間前は2%だった。0.25ポイントの引き下げ確率は76%。

ドイツ2年物国債利回りの米国債への上乗せ幅は3日連続で縮小し、1.44 ポイントとなった。前日は1.49ポイントだった。

テンパス・コンサルティング(ワシントン)のストラテジスト、マーク・ メドウズ氏は「FOMCを控えてドルは堅調になるだろう。金利据え置き観測 が引き続き強まっていくだろう」と述べた。

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