KDDI株が4連騰、今期は11%営業増益へ-CS証は格上げ(2)

国内通信2位のKDDIの株価が4連騰、 前日比3万1000円(4.6%)高の69万9000円まで買われた。24日の決算発表 で、今期(2009年3月期)の営業利益予想を前期比11%増と発表。クレデ ィ・スイス(CS)証券が24日夜に投資判断を「中立」から「買い」に引き 上げたこともあり、買い注文が先行した。

ただ、この日の高値を付けて以降は伸び悩み。今期営業利益予想4430億 円は、ブルームバーグ・データのアナリスト事前予想中央値4556億円には届 かず、増益予想幅11%も前期実績の17%からは縮小の見込み。携帯電話市場 の飽和で、収益拡大が鈍化するためだ。午前10時14分現在は1万1000円 (1.7%)高の67万9000円。

小野寺正KDDI社長兼会長は会見で、端末の販売補助負担を軽減させる 効果がある割賦販売を今期中に導入する考えを初めて表明。ソフトバンクモバ イルとNTTドコモは導入済みだが、KDDIはこれまで手掛けていなかった だけに、市場関係者は収益押し上げへの期待感を強めている。

CS証の早川仁アナリストは24日夜のリポートで「割賦販売方式は期中 に導入される見通しで、会計的理由から通期利益はさらに押し上げられる可能 性がある」「円高・原材料高の環境下、会計的な理由抜きでも2けた増益が見 込める点は、他セクターとの相対性で安心感が高い」などとして、投資判断を 引き上げ、目標株価も従来から5万円上げて80万円とした。

三菱UFJ証券の森行眞司シニアアナリストは25日朝のリポートで、K DDIによる今期営業益予想は、「データARPU(1契約当たりの月間収 入)や端末原価の前提が慎重」だなどと指摘。投資判断は買いを示す「1」で 据え置いた。

さらに森行氏は、発表直前の11日に前期業績予想を下方修正したことを 受け「会社計画は保守的に作られていることを鑑みれば、市場コンセンサス予 想を上回る可能性も十分にあるだろう」としている。

通信業界の判断も「買い」に

CS証の早川氏は、通信業界全体の投資判断も「買い」に上げた。KDD Iの格上げにより、カバーしている通信7銘柄のうち、5銘柄までを買い推奨 する形になったためだが、ここ数年携帯業界を覆っていた料金競争懸念が後退 した点も強調。

同氏は具体的に、値下げを主導してきたソフトバンクモバイルが、他社に 比べて低い「ARPUを引き上げていく経営へと軸足を完全に移している」た め、残る大手のKDDIとドコモが新たな値下げを仕掛ける可能性は低くなっ たと説明。これが通信株の買い安心感につながると見ている。

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