日本株は小反発へ、円安進行と金融不安後退で輸出に買い-決算見極め

東京株式相場は、小幅反発する見通し。米 連邦公開市場委員会(FOMC)による利下げ終了観測が広がり、為替相場では 円安が進行している。米証券大手メリルリンチによる配当維持も伝わり、為替安 定と金融不安の後退から、トヨタ自動車など輸出関連株に買いが入りそうだ。た だ、前日発表された大手電機メーカーのキヤノンやリコーなどの業績は、国内景 気の減速を示す内容で、相次ぐ決算発表を見極めようと伸び悩む可能性がある。

大和住銀投信投資顧問の門司総一郎チーフストラテジストは、「海外要因は 良いものが多い。ただ、国内決算では円高、商品市況上昇などを背景にした景気 減速をあらためて意識させる内容のものが多く、相場の頭は抑えられそうだ」と 予想している。

シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物6月物の24日清算値は1万3720 円で、大阪証券取引所の終値(1万3580円)に比べて140円高だった。

米金利観に変化

シカゴ商品取引所(CBOT)のフェデラルファンド(FF)金利先物相場 によると、米連邦公開市場委員会(FOMC)が30日に政策金利を2.25%で据 え置く確率は18%と、1週間前のゼロから増えている。2%まで引き下げる確 率は82%。

朝方の東京外国為替市場のドル・円相場は、1ドル=104円21-39銭付近 で推移。ニューヨーク時間では一時1ドル=104円54銭まで円安・ドル高が進 んだ。前日の東京株式相場の終了時間(1ドル=103円63銭)から円安進行が 加速している。

警戒されていたドル安傾向に歯止めの兆しが見えてきた上、前日の海外原油 価格が10営業日ぶりに大幅反落となったため、米国景気のインフレ懸念が後退。 米証券大手メリルリンチが「四半期配当を維持するに十分な資本がある」と言明 したことも好感され、24日の米株式市場では金融や小売株中心に上昇した。

主要株価指数はいずれも上昇し、S&P500種株価指数は前日比8.89ポイ ント(0.6%)高の1388.82。ダウ工業株30種平均は同85.73ドル(0.7%)高 の12848.95ドル。ナスダック総合指数は23.71ポイント(1%)高の2428.92。

キヤノンは下方修正、リコーは営業減益予想

キヤノンは23日の取引終了後、円高で輸出採算が悪化していることなどか ら今期(2008年12月期)の連結純利益予想を従来比3.8%下方修正した。AD Rは前日終値比3.5%下落。事務機大手のリコーは今期(09年3月期)の連結営 業利益を前期比0.8%減の1800億円と減益を見込んだ。ADRは同1%安とな った。

一方、きょうは100社以上が決算発表を予定。ホンダ、東芝、シャープ、新 日本製鉄、神戸製鋼所、アドバンテスト、京セラ、日本郵船、商船三井、東京ガ ス、エルピーダメモリ、NTTドコモ、野村ホールディングスなどの主要企業が 決算を発表する。

古河電が上昇公算、KDDIは下落か

このほか材料の出た個別銘柄では、自動車用電池や産業用電池の値上げが浸 透して前期(08年3月期)の連結営業利益が従来予想比88%増となった古河電 池、広告販売促進費の効率化などが奏功して2008年1-3月(第1四半期)の 連結営業損益が34億円の黒字となったアサヒビールが上昇しそうだ。

半面、携帯電話事業が競争激化で伸び率が鈍化するとして、今期(09年3 月期)の連結営業利益を前期比11%増と市場予想を下回る数字を見込むKDD Iのほか、原油や商品市況の高騰や円高による収益悪化も織り込み、今期の連結 営業利益は前期比11%減と予想したイビデンなどが下落しそう。研究開発費の 増加などで利益率が低下し、今期の連結純利益は前期比0.3%減を見込んだスズ キが売られそうだ。

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