日本株(終了)小幅反落、決算迎えたJFE中心に鉄鋼安い-石油売り

東京株式相場は小幅反落。午後2時に決算 を発表し、原料価格高騰の影響で前期最終減益になったJFEホールディングス を中心に鉄鋼株が売られた。原油相場が騰勢を失い、金属相場も下落したことを 受け、国際石油開発帝石ホールディングスなどの鉱業株、新日本石油などの石油 製品株といった直近で上げの目立っていた石油関連業種にも売りが先行。このほ か、原材料価格の高騰で前期(08年3月期)の連結純利益が減益となった花王 を中心に化学株も下げた。

独アリアンツの資産運用部門であるRCMジャパンの寺尾和之取締役は、鉄 鋼株の動きについて「上げ過ぎていた面があるため、いつ下げても不思議ではな かった。JFEが今期予想を発表しなかったことは事前に予想できたことなので サプライズではないが、強気に見ていた向きが売りを出した」と指摘している。

日経平均株価の終値は前日比38円29銭(0.3%)安の1万3540円87銭、 TOPIXは同6.82ポイント(0.5%)安の1307.57。東証1部の業種別33指 数は6業種が上昇、下落が27。値下がり銘柄数は1068、値上がりは518。

先物主導で指数方向感欠く

この日の相場は方向感に欠けた。日経平均は小幅続伸して始まったものの、 早々に下落転換。午前の取引終了間際にかけて下げ幅を急速に縮小し、上げに転 じたが、午後は前日終値を挟んでもみ合った。取引終了後にキヤノンや任天堂な ど主要企業の決算発表を控え、会社側による今期業績見通しを見極めようと、投 資家の様子見姿勢は強かった。東証1部の出来高は15億7867万株と、9日連続 で20億株を下回った。一方、日経平均先物6月物の出来高は9万8659枚と活況 で、先物動向に振らされた。

安田投信投資顧問の茶野宏運用部長は「相場は閑散としている。円安であれ ば輸出、資源高であれば商社といった単純な思惑的な売買が増えている。国内企 業の決算が出れば、動きが出てくるかもしれない」と話していた。

JFEは肩透かし、JSRやファナックも売り

決算見極めムードを象徴したのが鉄鋼株の動き。午後2時に決算を発表した JFEホールディングスは一時上げに転じたが、すぐにマイナス圏となり、下げ 幅を拡大。鉄鋼株全体が売られる展開となり、東証鉄鋼指数はTOPIXの下落 寄与度1位に沈んだ。現在進行中の鉄鋼製品の値上げ交渉次第で収益が大きく変 動する公算が大きいとして、JFEが今期(09年3月期)業績予想を発表しな かったため、市場関係者は肩透かしを食らった。鉄鋼指数は安値を付けた4月 10日から前日まで14%も上昇していただけに、悪材料に反応しやすかった面も ある。JFEは、今期業績予想を7月の第1四半期決算時に発表するという。

この日の主な決算銘柄では、午後1時に今期(09年3月期)業績予想を発 表し、原材料高の影響で営業増益率が鈍化することが分かったJSRが続落。午 後1時30分に今期(09年3月期)業績は減収減益の見通しと発表したファナッ クも、それまでのプラス圏からマイナスに転換した。

輸出一角、海運は上昇

半面、為替相場の円安基調を背景に、ソニーやキヤノンなどの輸出関連株の 一角は上昇。海運市況の指標になっているバルチック・ドライ・インデックス (BDI)が騰勢を強めていることから、商船三井などの海運株も買われた。三 菱UFJ投信運用戦略部の石金淳シニアストラテジストによると、海運株につい て「中国を中心とした新興国の景気は強く、資源価格は下がらない状況。内需が 強いため途上国間の貿易が増えていくと思われるため、海運株には見直し買いが 入っている」という。

日曹達、吉野家HDが安い

個別では、クレディ・スイス証券が投資判断を格下げした日本曹達、転換社 債型新株予約権付社債を発行すると発表したエディオン、輸入した米国産牛肉に BSE(牛海綿状脳症)に関係するとされる「特定危険部位」の脊柱(せきちゅ う)が混入していたと発表した吉野家ホールディングスが売られた。

半面、中小企業業向けの顧客管理システムなどが伸びて前期(08年3月 期)の連結営業利益が前の期に比べて5割以上増えた日立ビジネスソリーション、 車両用電池が好調で前期(08年3月期)の連結純利益が最高益となった新神戸 電機がいずれもストップ高。

また、フラッシュメモリー向け半導体製造装置などが好調で午後1時に発表 した前期(08年3月期)業績が黒字転換した芝浦メカトロニクスのほか、法改 正に伴う住宅用火災警報器の需要拡大などから前期(08年3月期)連結業績見 通しを上方修正したホーチキ、主力の精密小型モーターが好調で前期(08年3 月期)の連結純利益が過去最高益を更新した日本電産が大幅高となった。

新興3市場はまちまち

国内新興3市場はまちまちの動き。ジャスダック指数は前日比0.9%安の

65.33、大証ヘラクレス指数は同0.6%安の982.60。一方、東証マザーズ指数は 同0.2%高の615.25。今期(09年3月期)業績を減益で見込んだODKソリュ ーションズが大幅反落。楽天、セブン銀行、インテリジェンスも下げた。半面、 コスモ証券が投資判断を「中立プラス」で新規に格付けした日本風力開発、為替 差益などを考慮して前期(08年3月期)の経常利益が従来予想を上振れたよう だと発表したソーテックが上昇。JPモルガン・アセット・マネジメントによる 大量保有が23日に確認されているアクセルマークは連騰。

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