3月全国コアCPIは前年比1.2%上昇か-6カ月連続でプラス(2)

(見出しの一部とリードを差し替えます)

【記者:日高 正裕】

4月24日(ブルームバーグ):3月の全国の消費者物価指数(除く生鮮食品、 コアCPI)は6カ月連続でプラスとなり、ガソリン価格や食料品の値上がりで 一段と伸びが高まる見込みだ。身近な製品の値上がりで消費者マインドは悪化し ており、景気の足取りを一段と重くする可能性もある。

総務省は25日午前8時半、3月の全国コアCPIと4月の東京都区部コア CPIを公表する。ブルームバーグ・ニュースが民間調査機関39社を対象にま とめた予想中央値は、全国コアCPIが前年同月比1.2%上昇、東京都区部コア CPIが同0.5%上昇の見込み。2月の全国コアCPIは同1.0%上昇し、消費 税率が引き上げられた1997年度を除くと、94年5月以来13年9カ月ぶりに 1%の大台に乗った。3月はさらに伸びが高まるとみられている。

クレディ・スイス証券の白川浩道チーフエコノミストは「エネルギーや食料 品価格の上昇を背景に引き続きじり高」になるとして、同1.2%上昇を予想する。 HSBC証券の白石誠司チーフエコノミストは「3月の都区部の動きを踏まえる と、3月の全国コアCPI は同1.3%上昇での着地が見込まれる」と指摘、 「食品と石油製品がインフレ率を大きく押し上げる動きが続く」とみる。

コアコアCPIも注目

第一生命経済研究所の新家義貴主任エコノミストは「石油製品や食料品・外 食の高い伸びが続くことが押し上げ要因になるほか、昨年の値下げの影響がはく 落する移動電話通信料もマイナス寄与を縮小させる」と指摘、同1.2%上昇を見 込む。一方、食料(酒類除く)とエネルギーを除く米国型のコア指数、いわゆる 「コアコアCPI」は2月も同0.1%下落と、上昇が続くコアCPIとは裏腹に マイナスが続いている。

3月の東京都区部のコアコアCPIは同0.1%上昇と一足先にプラスに転じ ており、同月の全国コアコアCPIがプラスに転じるかどうかも注目される。モ ルガン・スタンレー証券の佐藤健裕チーフエコノミストは「全国分のプラス転換 も時間の問題だろう」とみる。プラスに転じれば98年8月以来となる。

しかし、BNPパリバ証券の河野龍太郎チーフエコノミストは「食料やエネ ルギーの上昇ペースは速いが、これらを除いた『米国型コア』はゼロ近傍で推移 しており、今のところ食品やエネルギーの価格上昇は他の財・サービスにほとん ど波及していない」と指摘する。さらに、「円高および景気減速による需給ギャ ップ悪化の影響が今後表れることを勘案すれば、食品やエネルギー以外の財やサ ービスの値上がりは限られるだろう」と河野氏はみる。

ガソリン価格めぐる不透明感も

一方、4月の東京都区部コアCPIは「暫定税率失効の影響からガソリン価 格が低下したことで、一時的にせよ、3月(同0.6%上昇)より上昇幅が縮小す る」(ゴールドマン・サックス証券の山川哲史チーフエコノミスト)とみられて いる。クレディ・スイス証券の白川氏は「4月からガソリン税の暫定税率が失効 し、ガソリン店頭小売価格は3月から15-18%程度値下がりしており、東京都 区部の消費者物価指数を0.2%程度押し下げる効果があった」と推計する。

「年度替わりに伴うサービス価格インフレ率の変化の有無にも注目したい」 (HSBC証券の白石氏)との声もある。アールビーエス証券の山崎衛チーフエ コノミストは「電力料金などエネルギー価格や食料品、生活用品を中心に、4月 に価格が引き上げられたものが多く、これらがガソリン価格下落の影響を相殺し た」と指摘。4月の東京都区部コアCPIは同0.5%上昇を見込む。

5月以降のコアCPIには不透明感も残る。道路特定財源にかかる暫定税率 は3月で失効し、4月1日から揮発油税や自動車重量税、軽油引取税などの税率 が引き下げられた。政府は憲法59条に基づく衆院再議決(60日規定)を用いて 租税特別措置法改正案を再可決し、暫定税率を復活させる方針だ。実現すればガ ソリン価格が再び上昇する。コアCPIには当面かく乱要因となりそうだ。

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