日本株は小幅続伸へ、米ハイテク好調で半導体関連に買い-金融は軟調

東京株式相場は、小幅続伸する見通し。ピ ークを迎えた米国企業の2008年1-3月期(第1四半期)の業績発表で、ブロ ードコムなど半導体関連企業の好調ぶりが明らかになった。為替相場が円安基調 で推移していることも追い風となり、東京エレクトロンなど半導体関連株が買わ れそう。ただ、米金融機関の損失拡大懸念は続いているため、金融株は軟調に推 移しそうだ。

野村証券金融経済研究所の若生寿一シニアストラテジストは、「米国は物色 セクターの入れ替えが起こっている。エネルギー関連や金融株が売られ、業績懸 念が後退したハイテク株が買われた」と指摘。東京市場は為替の落ち着きもあり、 「昨日下げていた電機や自動車株が上げるのではないか」(同氏)予想した。

シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物6月物の23日清算値は1万3680 円で、前週末の大阪証券取引所の終値(1万3620円)に比べて60円高だった。

SOX指数は4%高

米ブロードコムが23日発表した1-3月期(第1四半期)業績は、通信機 器メーカーからの需要拡大が利益を押し上げ、連結純利益が前年同期比22%増 と、アナリスト予想を上回った。株価は一時17%高の27.64ドルと大幅高。米 半導体関連銘柄の指標となるフィラデルフィア半導体指数(SOX)は4.1%高 となり、構成銘柄18のうち、16銘柄が上昇した。22日に発表された米電話最大 手のAT&Tの1-3月期(第1四半期)の連結純利益が前年同期比22%益と なるなど、通信業界の好調ぶりが半導体メーカーに波及している。

23日のS&P500種株価指数の上昇寄与度上位には、システム・ソフトウエ ア、半導体、総合電気通信サービスが入った。主要株価終値はいずれも上昇し、 S&P500種株価指数は前日比3.99ポイント(0.3%)高の1379.93。ダウ工業 株30種平均は同42.99ドル(0.3%)高の12763.22ドル。ナスダック総合指数 は28.27ポイント(1.2%)高の2405.21。

こうした海外株式市場の動きに加え、為替相場が円安基調であることも半導 体を含む輸出関連株の追い風になりそう。東京時間早朝のドル・円相場は1ドル =103円33-47銭で推移。前日の東京株式相場の終了時間(1ドル=103円7 銭)から円安基調になっている。

金融株は軟調に、決算控え様子見も

ただ、米金融保証会社(モノライン)大手、アムバック・ファイナンシャ ル・グループが23日に発表した1-3月期(第1四半期)業績は、連結営業損 益が赤字となり、赤字幅は市場予想を大きく上回った。株価は一時49%安と急 落。金融機関の損失拡大懸念が再燃していることから、三菱UFJフィナンシャ ル・グループなどの金融株は軟調に推移しそうだ。

一方、きょうから国内企業の業績発表が本格化する。業績内容を見極めよう と投資家は様子見姿勢を強める可能性も強い。キッコーマン、任天堂、イビデン、 野村総合研究所、スズキ、日野自動車、ダイハツ工業などが業績発表を予定して いる。

ボッシュ、三菱商に材料

個別では、独自動車備品メーカーのロバート・ボッシュがTOB(株式公開 買い付け)で完全子会社化すると発表したボッシュが上昇する見込み。TOB価 格は1株当たり600円で、23日終値を35%上回る。また、24日付の日本経済新 聞朝刊で今期(09年3月期)の連結純利益が6000億円前後と前期推定(4300億 円)に比べて約4割増える見通しと報じられた三菱商事も買われそうだ。

このほか、24日付の日経新聞朝刊で製品値上げなどが寄与し、今期(09年 3月期)の連結経常利益が4期ぶりに増益になる見通しと報じられた王子製紙と 日本製紙も堅調に推移する見通し。

半面、海外子会社で着工の時期が遅れたことなどから前期(08年3月期) の連結純損益が3億3000万円の赤字に転落したもようだと発表したライト工業、 退職給付数理差異償却損を営業外費用に計上したことなどで前期(08年3月 期)の連結純利益見通しを下方修正した大和ハウス工業は軟調に推移しそうだ。

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