スイスのUBS:投資銀行部門のコスト削減へ-詳細は5月に発表(2)

スイスの銀行最大手UBSは23日、不採 算の投資銀行部門を中心に経費を削減する方針を表明した。市場で観測が高ま っていたコスト削減の方針を肯定した。

マルセル・ローナー最高経営責任者(CEO)は23日にバーゼルで開催し た株主総会で、UBSは「投資銀行のあらゆるサービスをあらゆる顧客に提供 することを目指したこれまでの方針を転換する」と表明した。証券部門は成長 の原資を自ら生み出さなければならないとして、「富裕層資産運用事業の余剰 利益は配当や自社株買いを通して株主に還元する」方針を示した。

ローナーCEOによれば、同行は5月に投資銀行部門のコストを「新たな 位置付け」に見合った水準に引き下げるための具体策を発表する。同行は昨年 末に1500人の人員削減を実施しており、JPモルガン・チェースのアナリスト、 キアン・アブホセイン氏はさらに2500人削減の可能性があるとみている。

投資銀行部門の昨年7月以来の損失は、1998年のUBS誕生以来に同部門 が稼いだ利益を上回る。マルセル・オスペル会長の後任に指名されているピー ター・クラー氏は総会でのスピーチで、富裕層向け資産運用と資産運用、投資 銀行業務を統合する戦略について、さまざまな質問が寄せられたと述べた。

スイス時間午後4時19分(日本時間同11時19分)現在、UBS株は2.4% 安の34.76スイス・フラン。年初来の下落率は34%に達した。

分割

ルックマン・アーノルド元社長は市場環境の回復後に証券部門を売却しや すくなるとして、富裕層向けのプライベートバンク事業を投資銀行事業と分離 するよう呼び掛けている。同氏の投資会社はUBS株1.1%を保有している。

アーノルド氏やハリス・アソシエーツのデービッド・へロー氏ら一部株主 は、法務顧問のクラー氏の会長就任にも反対している。アーノルド氏はドイツ 銀行のヨゼフ・アッカーマンCEOのようなリスク管理と銀行経営に通じた人 材を探すべきだとしている。

クラー氏は「このように株主の前に立つことは名誉だが、UBSを一流の 銀行の列に復帰させる仕事の困難さも認識している」と述べた。

クラー氏は、セルジオ・マルキオーネ氏ら3人の取締役で構成する委員会 を率い、UBSの今後の活動範囲とリスク許容度を検討する計画だ。また、オ スペル氏が創設した会長室を廃止し、代わって取締役会のなかにリスク委員会 などさまざまな委員会を設置する方針も明らかにした。リスク委員会はモルガ ン・スタンレーの最高財務責任者(CFO)だったデービッド・シドウェル氏 が委員長となる。

身売り

ドイツ銀行への身売りの可能性について株主から尋ねられたクラー氏は、 そのような計画はないと回答した。

オスペル会長は「より良い状況の下でUBSを去ることができないことは 非常に遺憾だ」と語った。一方で、UBSは既に「最悪期を乗り越えた」との 認識を示した。

UBSは2007年の経営陣行動計画をめぐる採決を来年の株主総会まで延期 する。オスペル会長は、同行の損失をめぐるスイス当局の調査が続いているた めだと説明した。

UBSは150億スイス・フラン(約1兆5400億円)の増資も計画している。

-Editor: Randall Hackley, Frank Connelly

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