英国は妻たちの「離婚天国」?-別居・離婚後の賞与も財産分割の対象に

ある英国のバンカー(53)は、別れた妻に 1670万ポンド(約34億3000万円)の財産の半分を分け与えなければならない。 その大半は別居中と離婚後の2年半の間に稼いだにもかかわらずだ。

ロンドンの高等法院はこの判断で、離婚時の財産分割の際に将来のボーナ スを考慮に含める期間を、多くの裁判官が今まで標準としていた1年から大幅 に延長した。弁護士によれば、離婚を求める妻たちが手続きを長引かせる理由 になっているという。

離婚カップルのボーナスの分配をめぐっては2006年以来、少なくとも5つ の判断が示されている。同年には司法の頂点に立つ裁判所が離婚時の財産分割 について、裁判官に広い裁量権を認める判断を下した。控訴院は昨年、ロンド ンは多くの「野心的な妻たちから、離婚天国と見なされている」と指摘した。

過去の例では、裁判官は夫婦の財産のうち最大で半分を妻に分与する判断 を示している。自身のキャリアを捨てて家庭を支えた労を重視するからだ。法 律事務所ウィザーズ(ロンドン)のパートナー、マイケル・グリエ氏は「多く の元妻たちは、元夫が現在稼いでいる額は結婚していた間の自分たちの貢献に よって可能になったものだと主張する」と話している。

肝心の男性の対応だが、潔く高額の支払いに応じる男性もいる。過去1年 に調停で離婚が成立した2件では、男性が12年と13年連れ添った元妻に、そ れぞれ収入の25%と30%を生涯にわたって支払うことに合意した(調停を手掛 けた弁護士のスー・ブランド氏)。

ともかく、最近の裁判所の判断によって、離婚を手掛ける弁護士は裁判に 持ち込んだ場合の結果を予測しにくくなった。冒頭のバンカーの離婚を手掛け たヒューズ・フラワー・カラザーズのパートナー、レナト・ラビ氏は「不確実 性があるところにはコストがある。裕福な元夫たちにとっては特に高いものに つく」と話した。この件では、バンカーには05、06年に約700万ポンドずつの 収入があった。裁判所は24年連れ添った元妻は840万ポンドを得、元夫には830 万ポンドを残す判断を下した。夫妻の名前は公表されていない。

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