全銀協の杉山新会長:環境は厳しい、危機回避へ「リスク感覚磨く」(2)

全国銀行協会の新会長に22日付で就任し た杉山清次みずほ銀行頭取は今期の銀行界の収益環境について、企業の借り入 れや拡大してきた投資信託販売が伸び悩み、厳しさが続くとの認識を示した。 一方、米サブプライム問題がみずほを含む邦銀の利益を圧迫したのを受け、 「銀行の健全経営に向けリスク感覚を磨く1年にしたい」と抱負を述べた。

2008年3月期の銀行界は本業の収益伸び悩みに、米サブプライム(信用力 の低い個人向け)住宅ローン問題や株安が重なり苦しい1年となった。特にサ ブプライム関連損失は欧米銀だけでなく邦銀にも広がり、みずほFGでは5650 億円に拡大。12日の7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)でも各国当局が 世界主要行の共同監視で一致するなど大きな問題に発展した。

米サブプライム懸念は残る

杉山会長は16日のブルームバーグ・ニュースとのインタビューで、中小 企業も含め資金余剰で需要はもともと少ない中で景気も低迷し、「この1年は 貸し出しが伸びないとの前提で経営を行うべきだ」と指摘。投信販売について も顧客への説明などを徹底する金融商品取引法の施行(昨年9月)や「マーケ ット環境の悪影響は今年度もしばらく続く」との見通しを示した。

サブプライム関連損失については、証券化商品の評価次第で広がる懸念が あるとの見方を示し、「収益至上主義が本当にいいのか、健全経営とは何かを 突き詰める意味でいい1年間にしたい」と指摘。その上で「リスク感覚をもっ と磨いてサブプライムのような問題に遭遇しないような経営体制を作り上げて いきたい」と強調した。

金商法対応、顧客説明の指標策定に意欲

今期は銀行と証券の業際規制の緩和を機とした競争力の強化も重要課題に なると述べた。具体的には①利用者視点の徹底②自律的な取り組み③国際競争 力の強化--を挙げた。情報共有や役員派遣など業際規制は法制化を経て緩和 される見通しで、杉山会長は「欧米並みの規制水準に近づくのは日本の銀行界 にとって画期的だ」と、収益力強化の大きなチャンスとの認識を示した。

一方、投信販売を鈍らせる要因となったという金商法に対応した業界の取 り組みとして、「この人にはこういう説明、この人にはこういう説明など、で きれば銀行界として一つのメルクマール(指標)を作りたい」と述べ、効率的 ながら十分な商品説明の基準策定に意欲を示した。

--共同取材:安 真理子、平野 和 Editor: Kazu Hirano, Kenzo Taniai

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