債券はもみ合いか、米中期債安や2年入札の前日-押し目買い期待(2)

債券相場はもみ合いが予想される。前日 の米国市場で2年債利回りが上昇したことに加えて、円債市場ではあすに2年 債入札を控えており、中期債を中心に相場の圧迫要因となりそうだ。もっとも、 米国株安を受けて日経平均株価が続落すると、投資家からの押し目買いが期待 される。

日興シティグループ証券チーフストラテジストの佐野一彦氏は、前日に米 国債利回り曲線がツイスト・フラット(平たん)化、米株価は下落したと指摘。 「まずは5年債利回りの1%台乗せがサポートされ、徐々に10年債の1.4%台 後半で買いが入りやすくなる展開を予想する」という。

東京先物市場の中心限月6月物は、前日の通常取引終値137円79銭を下 回って始まった後、日中は137円60銭から138円00銭程度のレンジで推移す ると見込まれる。22日のロンドン市場で6月物は、東京終値より15銭安い 137円64銭で引けた。清算値は137円62銭。

UBS証券チーフストラテジストの道家映二氏は、「足元では、海外主導 で総悲観論の修正が続き、資金繰り不安を背景とした『質への逃避』が巻き戻 される一方、エネルギーや食料品の価格高騰などから、インフレ懸念が強まっ た」と指摘。国際金融市場や国内外景気の先行きについて、市場のコンセンサ スが形成されていないため、値動きが荒くなりやすいとみている。

22日の債券相場は軟調。日経平均株価の反落を受けて、買い先行で始まっ たものの、新発5年債利回りが1%の大台に接近したことに圧迫され、値を崩 した。先物中心限月は終値ベースで約2カ月ぶりの138円割れ。20年債入札は 順調な結果となり、超長期債は堅調だった。

新発10年債利回りは1.4%台後半か

現物債市場で新発10年物の291回債利回りは、前日終値1.47%を若干上 回って始まり、日中では1.4%台後半を中心に取引されそうだ。国内株が底堅 く推移したり、売り圧力が強まると昨年12月下旬以来の1.5%付近に上昇する 場面もありそう。もっとも、その水準では投資家からの押し目買いが期待され る。

一方、24日に行われる2年債入札については、22日の入札前取引で、

0.69%程度で取引された。このため、クーポンは前回債より0.1ポイント高い

0.7%となる可能性が高い。発行予定額は1兆7000億円程度。

日本相互証券によると、22日の現物債市場で、新発10年物の291回債利 回りは、前日比2ベーシスポイント(bp)低い1.435%で取引開始。その後は 徐々に水準を切り上げて1.475%まで上昇。2月27日以来の高水準をつけた。 結局、1.47%で引けた。

新発5年債利回りは一時3bp高い1.005%と1%の大台に乗せた。前年12 月28日以来の高水準をつけた。

一方、10年物国債の291回債利回りは、東京時間の前日午後3時時点、大 和証券SMBC、日興シティグループ証券、みずほ証券、三菱UFJ証券各社 の平均値であるブルームバーグ公社債基準価格(BBYF)によると1.471% だった。

米国市場は株安、中期債利回りが上昇

米国債市場では2年債利回りが上昇。追加利下げ期待の後退に伴い、2年 債利回りは一時、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標の2.25%から3ベ ーシスポイント内に上昇。2006年に利上げが休止されて以来、最小の格差とな った。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時間午後3 時42分現在、2年債利回りは前日比3bp上昇して2.20%。は一時2.22%に上 昇する場面もあった。10年債利回りは前日比2bp低下し3.71%。

シカゴ商品取引所(CBOT)のフェデラルファンド(FF)金利先物相 場の動向によると、FOMCが30日の定例会合でFF金利誘導目標を据え置 く確率は18%とみられている。1週間前には同確率はゼロだった。0.25ポイ ントの利下げ確率は82%。1カ月前には、大半が0.5ポイントの引き下げを予 想していた。

一方、米株式相場は下落。原油相場が最高値を記録したほか、テクノロジ ーやヘルスケア、消費財企業の決算が投資家の失望を誘ったことから、業績の 落ち込みは銀行にとどまらないとの懸念が再燃した。

(前日の債券価格)                      前日比        利回り
長期国債先物6月物         137.79        -0.25         1.611%
売買高(億円)             47474
10年物291回債             98.53                 1.47%(+0.015)
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