英銀RBS:120億ポンド増資へ、評価損拡大で-減配の見込み(3)

英銀2位のロイヤル・バンク・オブ・スコ ットランド・グループ(RBS)は22日、株主割当増資により120億ポンド(約 2兆4400億円)を調達すると発表した。一段の評価損で傷んだ資本を増強する。

発表によると、RBSは既存株主の保有株18株につき11株の新株を1株 当たり200ペンスで割り当てる。同社はまた、59億ポンドの資産評価額を引き 下げたことも明らかにした。今年の減配の計画も示した。株価はロンドン市場 で一時、3.9%安となった。

同行は発表文で「取締役会は経営陣が現在の厳しい環境を乗り切ると信頼 している」と表明した。

RBSは昨年のABNアムロ・ホールディング買収と世界的な信用市場混 乱に絡む評価損で資本が減少した。同行はこの日、依然として見通しが「不透 明なことは避けられない」との認識を示した。米サブプライム(信用力の低い 個人向け)住宅ローンを発端とした市場混乱が背景にある。

MFグローバルのアナリスト、サイモン・モーガン氏は、「買収で高価格を 払い過ぎた上に資本基盤も弱かった。しかし、きょうの発表には近年に大きな 誤りを犯したと認める発言はなかった」と指摘した。

RBSは過去1年の市場混乱のなかで時価総額のほぼ半分を失った。ロン ドン時間午前8時45分(日本時間午後4時45分)現在は1.3%安の367.5ペ ンス。

電話会議

同行は昨年、サンタンデール銀行、フォルティスとともにABNアムロを 720億ユーロで買収した。トム・マキロップ会長は電話会議で、RBSはAB Nアムロの投資銀行部門とアジア部門に143億ユーロ(約2兆3500億円)を支 払ったとして「非常に高い価格だった」と述べた。また、「ホールセール(大口 金融)事業へのエクスポージャーを高めた時期が不運だった」と語った。

同行は資産売却などで資本強化を図ってきた。投資銀行部門で既に200人 を削減しているが、22日にはABNアムロ吸収に際しての削減数を予定よりも 増やす方針を示した。

RBSはまた、資産売却により40億ポンドを調達し、自己資本の基本的項 目であるティア1の比率を現在の7.3%から年内に8%超に、中核自己資本の ティア1比率を6%超(現在は4.5%)にそれぞれ引き上げる方針を示した。 フレッド・グッドウィン最高経営責任者(CEO)は電話会議で保険部門の売 却を検討していることを明らかにした。

この日公表した評価損は、債券保証関連が17億5000万ポンド、債務担保 証券(CDO)が19億ポンド、米住宅ローン関連が14億ポンド、レバレッジ ド・バイアウト(LBO)向け融資が12億5000万ポンドだった。約3分の1 はABNアムロアムロの資産からだという。

増資の引き受けはゴールドマン・サックス・グループとメリルリンチ、U BSが務める。

マキロップ会長は発表文で「金融サービス業界にとって厳しい時期だが、 評価損を別にすれば事業は資本市場の活動減速を除き満足できる状態だ」と 述べた。

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