日電工株が18年ぶりの高値、フェロマンガン市況が高騰-需給ひっ迫で

合金鉄首位の日本電工の株価が、一時前日 比61円(5.3%)高の1220円と連日で52週高値を更新。1990年2月以来、約 18年ぶりの高値水準に達した。世界的な鉄鋼生産量の拡大を背景に、生産過程 で使用されるフェロマンガンの需給がひっ迫、市況が急上昇しており、販売価格 の値上げによる業績期待から買いが増加傾向にある。

鉄鋼の副原料であるフェロマンガンの市況が、国内外で急騰している。22 日付の日本経済新聞朝刊によると、欧州市場では高炭素品が初めて1トン3000 ドルを上回り、年初から約8割上昇。日本の4-6月積み価格は1トン28万円 台が中心となり、前期比6-7万円上昇したという。主要生産国である南アフリ カ共和国の供給減少懸念が要因。

コスモ証券の岩崎彰アナリストは、「市況高騰は世界の生産基地だった中国 の環境規制の影響が背景にある。日本企業が調達するマンガン鉱石の価格は08 年度に前年度比4倍になった」と指摘。世界景気が多少減速しても08年の鉄鋼 生産量は増加の見通しにあることから、マンガン鉱石の価格上昇は鉄鋼生産に不 可欠なフェロマンガンの販売価格上昇につながるという。「フェロマンガン市況 の高騰は一過性ではないだろう」と、岩崎氏の予測だ。

日本電工の株価は、今年に入り85%上昇した。信用取引の貸借倍率が0.7 倍と低く、需給面でも手掛かり材料があることも株価を後押ししている。上昇持 続で、25日移動平均からのかい離率は23%とテクニカル面からは過熱感も出始 めているが、コスモ証の岩崎氏は「株価は市況高騰にようやく足元で追いついて きた格好。市況が緩むことは考えづらいだけに、相場は長期化の可能性もある」 と見ている。

日本鉄鋼連盟(会長:馬田一JFEスチール社長)が21日午後に発表した 2008年3月の粗鋼生産量は、前年同月比5.1%増の1078万トンになった。前年 実績を22カ月連続で上回り、この結果2007年度通年では1億2152万トンと前 年度比で3.2%増。1973年度以来、34年ぶりに過去最高を更新していた。

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