財務局報告:景気基調判断を6年3カ月ぶり下方修正-5局で悪化(2

財務省は21日、省内で全国財務局長会議 を開き、1-3月期の管内経済情勢報告の概要を発表した。それによると、全 国11の財務局のうち5局で生産の落ち込みや企業の景況感の悪化により景気 判断を下方修正したことから、全局の基調判断を2001年10-12月期以来、25 期(6年3カ月)ぶりに下方修正した。

今回、判断を見直した地域は東海、中国、関東、北陸、四国の5地域。残 る6地域は横ばいだったが、07年10-12月期に下方修正した東北や近畿、九 州、福岡、沖縄の5地域を含めれば2期にわたり計10地域で景気判断が悪化 したことになる。北海道は同年4-6月期に下方修正した。

全体の判断の表現は、前回の「一部に弱い動きがみられるものの、緩やか な回復が続いている」から、「全体としては、このところ足踏み状態になって いる」に変更。先行きについては「緩やかな景気回復が続くと期待される」と しながらも、「サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン問題を背景 とするアメリカ経済の減速や株式・為替市場の変動、原油価格の動向から、景 気の下振れリスクが高まっている」としている。

主要項目別にみると、生産活動は東北、東海で「高い水準にあるものの、 一部で弱さがみられる」などとしたほか、関東、北陸、九州で「横ばい」、中 国で「足元は弱含み」などと6地域で判断を下方修正。関東や東海でオートバ イなど輸送用機械の生産が減少するなど、米国の景気減速による輸出低迷を見 越して、企業が早めの生産調整に入っていることがうかがえる。

個人消費は薄型テレビやエアコンなどの家電製品や普通乗用車が好調に 推移している一方、原油高や悪天候の影響で衣料品や身の回り品の不振が続い ており、北海道、東海、福岡で下方修正された。九州やその他の地域では「横 ばい」、「緩やかな持ち直し」などと判断が据え置かれた。

雇用情勢は多くの地域で有効求人倍率の低下が指摘されており、新規求人 数が前年を下回っているケースがみられている。これを受け、関東で「緩やか な改善」と上方修正されたほかは、四国や九州、沖縄で判断を下方修正、その 他の地域では「改善傾向が緩やか」などと横ばいだった。

住宅建設は改正建築基準法の施行により、多くの地域で新規着工戸数が前 年を下回っているが、東海や近畿で「持ち直している」と上方修正したほか、 九州でも「一部に持ち直しの動きがみられる」としている。

同省の津田廣喜事務次官は同日午後の定例会見で、景気の先行きについて 「改正建築基準法の影響が徐々に収束しつつある中で、輸出が増加基調に推移 しており、景気は緩やかに回復していくと期待している」と強調。一方で、米 サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン問題の影響による米国経済 の停滞や国際金融市場の変動、原油価格の高騰などを挙げ、「景気の下振れリ スクについては十分留意する必要がある」と述べた。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE