日本株(終了)5連騰、ホンダなど大型中心に買い-米業績安心と円安

東京株式相場は5連騰。米企業業績に対す る安心感や為替相場の円安進行を受け、ホンダやトヨタ自動車、キヤノンなど輸 出関連株中心に上昇。世界的金融不安の後退から、三菱UFJフィナンシャル・ グループなどの銀行株も買われた。個別では、景気動向に敏感な米キャタピラー の好決算を受け、同業のコマツやクボタといった機械株も売買を伴って高く、全 般的に時価総額の大きい大型株中心に買いが目立った。

住友信託銀行マーケット資金事業部門の島津大輔調査役は、「目先は信用不 安の後退から、海外株式相場を中心に楽観ムードが続きそうだ。下値を売り込む 向きは少ないだろう」との見方を示した。ただ、週末から本格化する国内企業の 決算発表を控えて「上値は追いにくい。1万3000円台を固める動きになるので はないか」という。

日経平均株価の終値は、前週末比220円10銭(1.6%)高の1万3696円55 銭。TOPIXは同27.45ポイント(2.1%)高の1331.51。東証1部の売買高 は概算で18億6146万株。東証1部の値上がり銘柄数は1147、値下がりは466。

恐怖感和らぐ、デカップリング論も再燃

投資家の過度の悲観論の修正が続いている。恐怖心理の度合いを示す指数と して知られるシカゴ・オプション取引所(CBOE)のS&P500種株価指数の VIX指数を見ると、18日は20.13ポイントと、昨年12月26日(18.66ポイン ト)以来の水準まで低下。昨年来高値を付けた3月17日(32.24ポイント)か ら急低下している。

こうした一段の市場心理好転を可能にしたのが、資産規模で米銀最大手のシ ティグループが18日に発表した1-3月期(第1四半期)の決算内容だ。信用 関連損失は一部の市場予想を下回り、サブプライム(信用力の低い個人向け)ロ ーン問題に絡む金融機関の損失は最悪期を越えたとの見方が広がった。「最悪の 金融クラッシュはないという市場コンセンサスが台頭」(立花証券の平野憲一執 行役員)し、シティの株価は一時8%高と急伸した。

世界景気に敏感な企業の業績堅調ぶりも、買い安心感を誘った。建機最大手 のキャタピラーの第1四半期業績は、純利益が2けた増益となり、株価は6.69 ドル高と過去7年余りで最大の上げを記録した。インターネット検索大手グーグ ルに続いて海外事業が業績をけん引していることが判明し、「グーグルやキャタ ピラーなど米多国籍企業の決算を見て、『デカップリング論』も再浮上してい る」(新光証券の瀬川剛エクイティストラテジスト)という。

為替相場では、金融不安の後退からドルが買い戻されて円安が進行。3月中 旬に1ドル=95円台まで円高が進む中、悲観論から売られた輸出関連株には、 買い戻しが広がった。東京外国為替市場では、1ドル=103円70銭-104円7銭 付近で推移。18日の海外為替市場でもドルの買い戻しが進み、対円では一時、 1ドル=104円65銭(ブルームバーグ・データ参照、以下同じ)と2月29日以 来の水準までドル高・円安が進んだ。

コア30の上げ突出

外部環境の好転を受け、東京市場では時価総額の大きい銘柄への買いが目立 った。TOPIXニューインデックスシリーズの動きを見ると、コア30指数が 前週末比3.4%高、ラージ70は同2%高となる一方、ミッド400は同0.9%高、 スモールは同0.7%高にとどまった。コア30指数の上昇寄与度上位には、トヨ タ自動車やホンダ、任天堂、三菱UFJフィナンシャル・グループなど輸出や金 融株が並んだ。

楽観にはまだ早い

もっとも、買い一巡後は伸び悩み。日経平均は午前9時台に付けたこの日の 高値を、その後は1度も上抜けていない。BNPパリバ証券の平塚基巳株式営業 部部長は、「過度に悲観する必要はなくなったが、楽観するにはまだ材料が足り ない。ある程度買い進んできた投資家からは利食いが出やすい水準だ」と指摘し ている。東証1部の売買代金は2兆3446億円と、前週末(1兆9133万株)から 増加したものの、活況と言われる3兆円には届かず。

今週後半から国内の企業業績の発表が相次ぐ上、過去5日間で日経平均が約 800円上昇するなど急ピッチの上げに対する警戒感も漂い、積極的に上値を買い 進む向きは少なかった。今週は、主要企業の中ではJEFホールディングス、キ ヤノン(24日)、ホンダ、東芝、シャープ、新日本製鉄、アドバンテスト、京 セラ、日本郵船(25日)などが業績発表を予定している。

住友不やNECが活況

個別では、20日付の日経新聞朝刊で2011年度までに東京都心部でオフィス ビル建設に乗り出すと報じられた住友不動産、半導体の改善などが貢献して前期 (08年3月期)の連結営業利益が従来予想を上振れたNECが大幅上昇。みず ほ証券は、NEC株の投資判断を「4(ウエート下げ)」から「3(ホール ド)」引き上げた。

国内の人工関節販売の好調などで07年6月-08年2月まで9カ月累計の連 結営業損益が黒字転換した日本エム・ディ・エムが急騰、繊維製品事業の強化な どで前期(08年3月期)の連結経常利益が従来予想比11%増となった蝶理も大 幅高となった。

半面、販売管理費の増加などで前期(08年2月期)の連結純利益が前の期 比2けた減となったガリバーインターナショナルのほか、液晶部品の値下げ要求 などから、前期(08年3月期)の連結最終損益が一転して赤字転落したもよう となったFDKは急落した。保有有価証券の時価が下落し、前期(08年3月 期)の連結純利益が従来予想を大幅に下回ったもようの滋賀銀行も急落。

新興3市場はまちまち、木徳神糧は連騰

国内新興3市場は、ジャスダック指数は前週末比0.5%高の65.18、大証ヘ ラクレス指数は同0.7%高の980.66となった一方、東証マザーズ指数は同0.3% 安の609.29となった。東証マザーズ指数は取引終了間際に下落に転じた。

個別では、米の国際価格の上昇傾向を受け、木徳神糧が大幅続伸。パチンコ 機の発売好調で前期(08年3月期)業績が従来予想を上回ったようだと発表し たタイヨーエレックも急騰した。半面、保有する投資有価証券の下落から、前期 (08年3月期)業績の赤字幅が従来予想より拡大しそうだと発表したソフトフ ロントが大幅安となった。

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