クリントン氏には地滑り的勝利が必要-22日にペンシルベニア州予備選

米大統領選挙の民主党候補の指名獲得争い で、ヒラリー・クリントン上院議員(ニューヨーク州)がバラク・オバマ上院 議員(イリノイ州)を追い抜いて優位に立つためには、22日のペンシルベニア 州予備選挙をこれまで以上の大差で制する必要がある。しかしそれだけでは十 分でない。

40を超える州での予備選と党員集会が終了した現在、オバマ氏は全米得票 数でクリントン氏に80万票以上の差をつけている。クリントン氏が22日の予 備選で20ポイント以上の得票率差をつけて勝利-ほとんどの専門家が予想して いない地滑り的勝利-したとしても、オバマ氏に追いつくのが困難な状況に変 わりはない。

どちらの陣営にも属していない民主党コンサルタントのピーター・フェン 氏は、クリントン氏に必要なのは「爆発的な得票」だと指摘。「オバマ氏のバス の車輪が外れ、エンジンが破裂するようなことがなければ、クリントン氏は勝 てないだろう」と語った。

AP通信の非公式集計によると、オバマ氏がこれまでに獲得した代議員・ 特別代議員は1645人と、クリントン氏の1504人を141人上回っている。指名 獲得に必要なのは2025人。

全米得票数か代議員獲得数が必要

クリントン氏支持を表明しているコーザイン・ニュージャージー州知事は、 インタビューで、クリントン氏が候補指名を正当に受けるためには「全米得票 数か代議員獲得数のどちらかでオバマ氏を上回らなければならないと確信して いる」と語った。

クリントン氏支持派の間には、同氏がカリフォルニア州やオハイオ州など の大票田で勝利していることから、全米得票数でオバマ氏を上回れば、11月の 本選挙ではオバマ氏よりも、ジョン・マケイン上院議員(共和、アリゾナ州) の有力な対抗馬になるとの指摘が多い。

記録的な投票率

クリントン氏には、大差での勝利のほかにも、記録的な投票率が必要だ。 ペンシルベニア州では、同州の民主党登録有権者の約半分に当たる200万人の 投票が必要。2004年の大統領選の予備選では、同約80万人だった。さらに同氏 が優位に立っているほかの州では、そのほぼ2倍の投票を必要としている。

クリントン氏の勝敗は、マケイン氏に勝利できる可能性がオバマ氏より高 い点を795人の特別代議員にアピールできるかどうかかかっているのかもしれ ない。クリントン陣営のアドバイザー、ダグ・ハッタウェイ氏は、特別代議員 は「大統領の資質があり、11月の本選挙を制することができる候補に真っ先に 投票する」との見通しを示した。

本選挙に関する世論調査は、クリントン氏の優位性を裏付けるものになっ ていない。クリントン、オバマ両氏は、マケイン氏と一騎打ちの場合の支持率 でほぼ互角だ。

ジョージ・メーソン大学のマイケル・マクドナルド教授(政治科学)は、 オバマ氏は「本選挙で勝てない候補というレッテルを貼られるほどの大きな失 態を犯していない」と指摘した。

それでも民主党コンサルタントのフェン氏は、クリントン氏は残りの州の 大半の予備選で勝利できれば「『われわれは勢いに乗った』という議論」を展開 することになるだろうと指摘。しかし、そうした議論も「全米得票数や代議員 獲得数で優位に立つことができなければ、説得力を欠いたものになる」との見 方を付け加えた。

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