今日の国内市況:株価は続伸、債券下落-ドルは102円台前半から半ば

東京株式相場は続伸し、日経平均株価は今 年初の4連騰となった。外国為替市場の円安や金融不安の後退による外部環境 の落ち着きから、輸出関連株や時価総額上位企業を中心に割安を見直す動きが 強まった。トヨタ自動車が4日続伸するなど自動車株が買われ、キヤノンなど の電機株、機械株も上昇。市況改善期待から、新日本製鉄などの鉄鋼株や商船 三井といった海運株も大幅高で、海運は東証1部の業種別上昇率1位。

日経平均株価は前日比78円15銭(0.6%)高の1万3476円45銭、TOP IXは10.74ポイント(0.8%)高の1304.06。東証1部の売買高は概算で15億 7606万株、売買代金は同1兆9133億円。値上がり銘柄数は969、値下がり銘柄 数は606。

東証業種別33指数の騰落状況では、値上がり業種が24、値下がり業種が9。 輸送用機器、電気機器、その他製品、鉄鋼、化学、機械、小売が高い。半面、 卸売、医薬品、建設、サービス、食料品は安い。

3連騰後、米銀最大手のシティグループの決算を控えていることから午前 は小動きとなったが、午後半ばから上昇基調が鮮明となった。円が1ドル=102 円台で落ちついてきた上、17日は米メリルリンチが発表した1―3月期決算が 大きな波乱とならなかったことで、クレジット・デフォルトスワップ(CDS) 市場でも米企業の社債保証コストが2週間ぶりの低水準付近となった。日本株 の下落要因だった円高と金融不安がともにやや足元で一服しつつあることで、 日本株のバリュエーション見直しが進んでいる。

外部環境の悪化が小康状態となっていることで、上昇をけん引したのは輸 出関連株。自動車株ではトヨタやホンダがそれぞれ4連騰、リーマン・ブラザ ーズ証券が投資判断を引き上げた日野自動車やいすゞ自動車が急伸。キヤノン は約2週間ぶりに終値で5000円台を回復するなど、電機株も上げた。このほか、 銀行株や鉄鋼株など収益水準に比べて割安な時価総額上位企業が上げたことで、 TOPIXコア30の上昇率は1.2%と高くなった。

上昇率の高さでは海運株が目立った。ばら積み船の運賃指標となるバルチ ック・ドライ指数が17日に続伸し、コンテナ船の運賃改善期待も高まったこと で、海運株指数は前日比4%高となった。商船三井や日本郵船、川崎汽船など 大手がそろって上昇したほか、東証1部値上がり率では明治海運が1位となっ たのをはじめ、第一中央汽船、乾汽船、共栄タンカー、新和海運など海運株が 並んだ。

債券は下落、米債安・株高-利下げ観測薄れ1.4%に上昇

債券相場は下落(利回りは上昇)。前日の米国債相場が続落したことに加え、 国内株式相場が続伸したことで、売りが優勢となった。日銀の利下げ期待が後 退していることも圧迫要因という。新発10年債利回りは、約1カ月半ぶりに

1.4%に上昇した。

東京先物市場で中心限月6月物は4日続落。前日比横ばいの138円89銭で 寄り付いた後、買い戻しが入り、午前9時58分ごろに日中高値139円12銭ま で上昇した。しかし、買いは続かず、再び売りが優勢になると、大引け際に日 中安値の138円54銭まで下落し、3月上旬以来の安値をつけた。結局、29銭安 の138円60銭で引けた。

現物債市場で、新発10年物の291回債利回りは、前日比0.5ベーシスポイ ント(bp)高い1.38%で取引開始。その後は、若干水準を切り下げ、午前9時 58分ごろに横ばいの1.375%をつけた。午後に入って、徐々に水準を切り上げ、 4時半過ぎは、2.5bp高い1.400%と2月28日以来の1.4%台に乗せた。

新発20年債利回りは1bp高い2.155%、新発30年債は0.5bp低い2.425% で推移している。

ドルもみ合い、米利下げ継続観測の緩和が下支え-決算警戒

東京外国為替市場ではドル・円相場が1ドル=102円台前半から半ばを中心 にもみ合った。欧州当局者のユーロ高けん制や米利下げ継続観測の緩和を背景 にドルの買い戻しが進行。ただ、米経済指標の弱含みや金融機関の決算に対す る警戒感が根強く、一段のドル買いには慎重な姿勢も残った。

ユーロ・ドル相場は前日の海外市場で一時1ユーロ=1.5983ドル(ブルー ムバーグ・データ参照、以下同じ)と、ユーロが1999年1月の導入来高値を更 新。11日に米ワシントンで開催された7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7) の声明では、主要通貨の急激な変動が経済や金融の安定に与える影響を懸念す るとして、ドル安是正が示唆されたものの、その後もユーロ高・ドル安の進行 が止まらない格好になっている。

このため、ユーロ圏の当局者からはあらためてユーロ高を懸念する声が相 次いでいる。ロイター通信の報道によると、ユーロ圏財務相会合の議長を務め るルクセンブルクのユンケル首相兼財務相は17日、「金融市場やほかの関係者 がG7のメッセージを正しく完全に理解したという印象を受けない」としたう えで、ユーロが対ドルで過去最高値を付けていることについては「好ましくな い方向だ」と発言した。

また、欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーのウェーバー独連銀総 裁は同日、フランクフルトで記者団に対し、「外国為替市場のこのところの動向 をわれわれは懸念している。持続可能な景気拡大の妨げとなる行き過ぎた相場 の変動が見られる」と語っている。

ユーロ・ドル相場は節目の1.6000ドル台を目前にユーロの上値が抑えられ たこともあり、その後はドルの買い戻しが進行。一時は1.5847ドルまでドルが 反発し、この日の東京市場では1.59ドル台前半で取引された。

こうしたなか、米リッチモンド連銀のラッカー総裁が17日に、ノースカロ ライナ州での記者会見で、「インフレは高過ぎる。個人的には、景気の落ち込み がインフレを押し下げるのをただ待っているのは不安だ」と発言。ダラス連銀 のフィッシャー総裁も同日、信用危機からの脱却を図るあまりに経済を「膨張」 させる恐れがあるとして、一段の利下げには消極的な考えを示している。

前日の海外市場では対円にもドル買いが波及し、一時は102円72銭と、約 1週間ぶりの水準までドルが上昇。この日は102円59銭を上値に102円26銭 まで小緩む場面もみられたが、底堅さを維持して東京時間日中の値幅は33銭に とどまった。

この日は資産規模で米シティグループの決算発表が控えており、サブプラ イム(信用力の低い個人向け)住宅ローン関連の損失に底入れ感が生じるのか、 あるいは先行き不透明感がさらに強まるのかが警戒され、積極的な取引に踏み 込みにくい面も残った。

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