金融機関首脳:信用収縮ほぼ終息と相次ぎ発言-投資家はほぼ信用せず

米銀JPモルガン・チェースのジェイミー・ ダイモン最高経営責任者(CEO)と米証券大手リーマン・ブラザーズ・ホール ディングスのリチャード・フルドCEOは今週、信用収縮が終息に向かっている との認識を示した。同業他社のトップからも先週、同様の発言が相次いだ。しか し、投資家は納得していない。

ダイモンCEOは16日、信用危機は「恐らく75-80%」終わったと述べ、 フルドCEOは15日、信用収縮の「最悪期は過ぎた」と株主に対して語った。 先週には、ゴールドマン・サックス・グループのロイド・ブランクフェインCEO が、危機は「始まりよりは終わりに近い」とし、モルガン・スタンレーのジョン・ マックCEOはサブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン危機は野球の 試合に例えれば8回か「恐らく9回の表」との認識を示した。

信用市場の混乱が抑えられた、あるいは終息に近づいているとの楽観的な見 通しを主要金融機関のトップが示したのは今回が初めてではない。しかも過去の 見方は間違っていた。昨年末時点で約970億ドル(約9兆9000億円)の関連 評価損は今年2月末までに1810億ドルに拡大。世界の主要金融機関の資産評価 損・信用損失は2007年初めからこれまでに2550億ドルに達している。

イースタン・インベストメント・アドバイザーズ(ボストン)のマネジング ディレクター、ローズ・グラント氏は株主が「状況は良好に戻ったと信じ始める にはさらなる証拠」が必要だと指摘。金融機関が評価損や信用損失の規模を完全 に明らかにするまでは「投資家は様子見を決め込むだろう」と話す。

今週は金融機関の損失規模が一層明らかになる。資産規模で米銀3位のJP モルガンが16日発表した2008年1-3月(第1四半期)決算は、前年同期比 50%減益。評価損と貸倒引当金で51億ドルを計上した。米証券最大手メリルリ ンチは17日に、米銀最大手シティグループは18日にそれぞれ決算を発表する。

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