消える白熱灯、開発陣の半数近くをLEDに投入へ-金森シチズン社長

シチズンホールディングス(HD)は、消 費電力の多い白熱灯が徐々に姿を消していくのをにらみ、一般照明向けの発光 ダイオード(LED)の開発を強化する。拠点を一体化し、研究開発人員の半 数近くをLEDに投入、数年後の本格普及に向け実用化を急ぐ。

1日に就任した金森充行社長が17日放映のブルームバーグ・テレビジョン のインタビューで明らかにした。戦略的な研究開発のため子会社シチズンテク ノロジーセンター(埼玉県所沢市)を7月1日付で吸収合併、約200人の開発 人員は半数近くをLEDにする形で「すべてのテーマを見直している」という。 現在はLEDの開発人員は1割程度にとどまっている。インタビューは10日に 収録した。

LEDは電気を光に直接変えるため、白熱電球に比べて消費電力が約8分 の1で済み、寿命は4万時間と白熱電球の約20倍。経済産業省は2012年まで に家庭用白熱電球を廃止する方針だ。120年前に日本で初めて白熱電球を実用 化した東芝ライテックも、主力機種の生産を10年度中に中止する予定で、LE D照明の開発を進めている。調査会社アイサプライによれば、世界のLED市 場は年率15%で拡大し、12年には07年比で倍の1兆2500億円を超える見通し。

LEDは携帯電話、テレビ、パソコン、車載、一般照明へと市場が拡大し ているが、シチズンが主力としている携帯電話向けは価格競争が激しい。金森 氏は、時計や工作機械は環境が悪くても「それなりの伸びも期待できる」が、 「成長シナリオを描くためにはある程度新しい分野」が必要だと述べ、一般照 明用LEDに期待を示した。同市場が「開花」する時期は「数年後と思ってい る」と語った。

傘下のシチズン電子(山梨県富士吉田市)は昨秋、白色LEDに関する特 許を持つ日亜化学工業(徳島県阿南市)と株式持ち合いを通じて提携を強化し た。携帯電話向けのLED光源で実績を持つシチズン電子は昨秋、大光量と高 効率を両立した照明用白色パワーLEDランプ開発に成功しており、日亜との 提携を生かして性能向上に取り組み、普及を目指す。

今期営業益は横ばいめど-円高で

シチズンは昨年、10年3月期に営業利益率10%を目指すとする中期計画を 発表。前期(08年3月期)は収益基盤改善のための施策を集中的に実施してき た。金森氏は、「08年度はその一定の成果を出すべき年」としながらも、「残 念ながら最近の円高、1ドル=100円レベルということを前提にすると、いろ いろな対策を打っても昨年の営業利益と同レベルを、まずいったんのめどとし て考えている」と述べた。

シチズンHD株の午前終値は前日比10円(1.3%)高の798円。

--共同取材 Pavel Alpeyev Editor:Kenzo Taniai, Kenshiro Okimoto

参考画面: 記事についての記者への問い合わせ先: 東京 林 純子 Junko Hayashi +81-3-3201-3059 juhayashi@bloomberg.net

小笹 俊一   Shunichi Ozasa +81-3-3201-3624 sozasa@bloomberg.net 記事に関するエディターへの問い合わせ先:

大久保義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 yokubo1@bloomberg.net ソウル Young-Sam Cho +82-2-3702-1639 ycho2@bloomberg.net

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE