債券は軟調か、決算好感した米株高・債券安を警戒―1.3%台後半(2)

債券相場は軟調(利回りは上昇)な展開が 予想される。前日の米国市場で、インテルやJPモルガン・チェースなどの四半 期決算を好感して株価が大幅続伸し、債券相場が続落した地合いを引き継ぎ、売 り先行となりそう。このところ、日経平均株価の強い地合いが続いていることも 圧迫要因になるとみられる。

みずほインベスターズ証券マーケットアナリストの井上明彦氏は、「国内に 特段材料のない中、海外市場を受けて下値トライする」と予想。「5年債利回り の0.85%に続いて、2月28日以来の10年債利回りの1.4%も射程圏に入り始め る」との見方を示している。

東京先物市場の中心限月6月物は、前日の通常取引終値139円49銭を若干 下回って始まった後、日中は139円00銭から139円40銭程度のレンジで推移し そう。16日のロンドン市場で6月物は、東京終値から5銭安の139円44銭で引 けた。

日興シティグループ証券チーフストラテジストの佐野一彦氏によると、「今 晩、あすの米銀行・証券の決算発表を前に、押し目買いに手控え感が広がろう。 相場は弱含みから軟調」との見通しを示した。

前日の先物相場は続落。前日の米債安や日経平均株価の続伸に押され、売り が優勢となった。16日の米市場での重要経済指標や金融機関決算発表を控えて 慎重姿勢が強まり、中心限月6月物は、前日比14銭安の139円49銭で引けた。

10年債利回りは1.3%台後半で取引か

現物債市場で新発10年物の291回債利回りは、前日終値1.34%を若干上回 る水準で始まり、日中ベースでは1.3%台後半での取引が見込まれる。

市場では、「長期金利は、前日の米債安を受けて強含み。ただし、1.4%を 背にしたレベルでは金利水準を好感した買いにより、上昇ピッチが鈍る」(三菱 UFJ証券債券ストラテジストの稲留克俊氏)とみられているようだ。

日本相互証券によると、16日の業者間取引で新発10年物の291回債利回り は、前日比1.5ベーシスポイント(bp)高い1.355%で寄り付いた後、若干水準 を切り下げ、1.345%まで戻した。その後は徐々に水準を切り上げ、1.36%に上 昇した。結局、前日比変わらずの1.34%で引けた。

一方、10年物国債の291回債利回りは、東京時間の前日午後3時時点で、 大和証券SMBC、日興シティグループ証券、みずほ証券、三菱UFJ証券各社 の平均値であるブルームバーグ公社債基準価格(BBYF)によると1.349%だ った。

米国市場は株高・債券安

16日の米国債相場は続落。10年債利回りは7週間ぶりの高水準に押し上げ られた。株式相場上昇や原油高を背景にトレーダーは連邦公開市場委員会(FO MC)による利下げ幅見通しを縮小した。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時間午後4時 10分現在、10年債利回りは前日比8bp上昇して3.68%。2年債利回りは11bp 上げて1.98%。

金利先物市場動向によると、4月30日のFOMC会合でフェデラルファン ド(FF)金利誘導目標が0.5ポイント引き下げられ1.75%に設定される確率 は20%。0.25ポイントの利下げは80%の確率となっている。

一方、米株式相場は大幅続伸。インテルやJPモルガン・チェース、ウェル ズ・ファーゴの四半期決算に対する明るい見方が広がり、景気減速が企業収益の 足を引っ張るとの懸念が緩和したため、買いが膨らんだ。

(16日の債券価格)                      前日比      利回り
長期国債先物6月物         139.49       -0.14       1.47%
売買高(億円)             31100
10年物291回債            99.65                1.34%(変わらず)
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