債券は軟調、米債安や株続伸で売り優勢-米指標・決算発表待ち(終了)

債券相場は軟調(利回りは上昇)。前日の 米国債安や日経平均株価の続伸に押され、売り優勢の展開となった。今晩の米国 市場の重要経済指標や金融機関決算の発表を控えて、取引に慎重姿勢が強まった。

AIGインベストメンツのポートフォリオマネジャー、横山英士氏は、「株 が強くなったので債券は売られた。債券主体の動きはみられない」と指摘。

また「米金融機関の決算は、悪くても対策が出るので、直接的に債券市場に 影響があるとは思わない。むしろ業績悪化に対する株価の反応を見極めたい。そ れによって金利も低下するかもしれない」と述べた。

東京先物市場で中心限月6月物は、前日比29銭安の139円34銭で寄り付き、 直後に日中安値139円33銭をつけた。その後は、下げ幅を縮小し、午後零時38 分ごろに139円58銭の日中高値まで値を戻した。結局、14銭安の139円49銭 で引けた。

日経平均株価は続伸。一時200円超の上昇となり、前日比155円55銭高の 1万3146円13銭で取引を終了した。

新発10年債利回りは1.36%まで上昇

現物債市場で、新発10年物の291回債利回りは、前日比1.5ベーシスポイ ント(bp)高い1.355%で寄り付いた後、若干水準を切り下げ、1.345%まで戻 した。その後は徐々に水準を切り上げ、1.36%に上昇した。午後4時過ぎは

0.5bp高い1.345%で推移している。

新発20年債利回りは1.5bp高い2.115%で推移している。

岡三アセットマネジメント債券運用部長の山田聡氏は、「前日の海外市場で の決算や指標を見て、株価が上昇し、債券は軟調となった。4月に入って10年 債利回りは1.3%台で推移している」と指摘。

その上で、「米金融機関に対して公的資金が出てくれば債券は買っていけな いが、米政府には抵抗感が強いようだ。金融機関の問題が片付くには時間がかか ると思うので、金利が上昇するにもしばらく先になりそうだ」と語った。

市場では、「イールドカーブ(利回り曲線)では、午前中は、前日の30年 債入札が堅調だったことを受けて安心感が広がり、超長期債が強かったが、午後 になってやや弱くなった。入れ替えの動きもあったようだ」(横山氏)との声も 聞かれた。

米経済指標・決算に注目、利下げ幅縮小や休止観測も

米国ではきょう、3月の住宅着工指数や消費者物価指数(CPI)、鉱工業 生産などの発表があるほか、JPモルガン・チェースの1-3月期決算が発表さ れる。さらに、17日にはメリルリンチ、18日はシティグループなど、米大手金 融機関の決算発表が相次ぐ。各社の損失計上額や資本増強策に市場の注目が集ま っている。

ブルームバーグ・ニュース調査によると、3月の米住宅着工件数は年率101 万戸(中央値)と、前月から5.2%減少が予想されている。

3月の消費者物価指数(CPI)総合指数は前月比0.3%上昇、食品とエネ ルギーを除くコア指数は同0.2%上昇が予想されている。

3月の鉱工業生産指数は、前月比0.1%低下が見込まれている。

野村証券チーフストラテジストの松沢中氏は、「次回米連邦公開市場委員会 (FOMC)での50bpの利下げ確率も3割程度に低下。今月のFOMCで利下 げが休止に入るかどうかはともかく、今後の利下げ幅は25bp刻みになるのでは ないかという見方が市場のコンセンサスになりつつある」と分析している。

ただし、政策金利が2%でいったん休止に入ったとしても、「利下げ休止に よる金利の上昇余地は、2年債、10年債ともに10bp程度しかないだろう。それ 以上に上昇するかは景気の見通しが改善してくるかによる」と予想している。

(債券価格)                            前日比       利回り
長期国債先物6月物         139.49        -0.14         1.47%
売買高(億円)             31100
10年物291回債            99.61                 1.345%(+0.005)
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