ビクター株が連騰、国内TV撤退検討で見直し-ケンウッド買い(2)

経営再建中のAV(音響・映像)会社日 本ビクターが連騰。16日付の日本経済新聞朝刊が今夏をめどに国内向けテレビ 生産、販売から撤退する方針を固めたと報道。テレビ事業は不採算が続き、再 建のカギとされてきただけに損益改善を期待する買いが先行した。ビクターは 午前の取引終了後、撤退を検討していることを認めるコメントを発表。今年度 中にビクターと経営統合予定の中堅AV会社のケンウッドの株価にも、好影響 が及んだ。

直近の調整で株価水準の低さ、投資指標面からの割安感があったことも、 見直し買いを加速させたといい、ビクターは一時前日比19円(9.2%)高の 226円で、午前終値は6.3%高の220円。ケンウッドは9円(8.1%)高の120 円まであり、午前終値は6円(5.4%)高の117円。両社の前日までの年初来 騰落率はビクターが13%安、ケンウッドが21%安。ビクターは4月1日に263 円まで上昇する場面が見られたものの、足元では投資家の中期売買コストを示 す75日移動平均線(207円)付近まで調整していた。

ビクターは午前の取引終了後に日経報道を受けて、国内のテレビ事業撤退 を「検討はしている」が、25日の決算発表で説明するとのコメントを発表した。

両社は、昨年夏に統合で基本合意。その前提として、ビクターは前期 (2008年3月期)で営業損益の3年ぶり黒字化を目指してきた。しかし、15 日にはそろって前期連結業績の予想を修正。ビクターはテレビ事業などの再編 に伴う減損処理拡大などで純損益の赤字が478億円と、従来の325億円から悪 化したもようだとしたが、市場が注目する営業損益は31億円の黒字と、従来 予想比1億円上振れたようだと発表している。

みずほ証券の張谷幸一アナリストは、ビクターが国内テレビ事業から撤退 するとしても、収益への「直接的なインパクトは大きくはない」と指摘。ただ、 統合に向けての構造改革進展が示された点や、前期の営業損益の黒字転換が確 実となったことは好材料という。さらに、最近の株価調整で水準の低さ、割安 感が出ていたといい、ケンウッドともども「見直し買いが入った」(同氏)と 見ている。

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