債券は軟調、米債安や株価続伸で売り-米金融機関決算の見極めも(2)

債券相場は軟調(利回りは上昇)。前日の米 国市場でインフレ懸念の高まりを背景に債券安となった地合いを継続。日経平 均株価も続伸し、円債市場では売りが優勢となった。もっとも、今晩からの米 大手金融機関の決算発表を見極めたいとして取引は手控えられた。

三菱UFJ証券シニア債券ストラテジストの長谷川治美氏は、株高や米債 安を受けて円債も軟調に始まったが、売買高は低調だったと説明。「先物や中期 債を中心に売りが出ている。一方で、前日の30年債入札が順調だったため、20 年、30年債の超長期債が相対的にしっかりしている」と述べた。

東京先物市場で中心限月6月物は、前日比29銭安の139円34銭で寄り付 いた直後、139円33銭に下落。その後は、下げ幅を縮小し、いったん139円54 銭まで値を戻したが、買いは続かず、結局は20銭安い139円43銭で午前の取 引を終えた。

日経平均株価は続伸。前日比184円4銭高い1万3174円62銭で引けた。

トヨタアセットマネジメントの深代潤チーフファンドマネジャーは、米国 市場の動きを受けたほか、日経平均の堅調地合いをにらんで弱含みで推移した と説明。「ただ、米国金融機関の決算発表を控えており、信用不安が高まる可能 性があるので、下げ幅は限定的だった」とも話した。

米国ではきょう、3月の住宅着工指数や消費者物価指数(CPI)、鉱工業 生産など重要経済指標の発表があるほか、米金融市場では16日にJPモルガ ン・チェースの1-3月期決算が発表される。さらに、17日にはメリルリンチ、 18日はシティグループなど、米大手金融機関の決算発表が相次ぐ。各社の損失 計上額や資本増強策が明らかになるかどうかに市場の注目が集まっている。

新発10年債利回りは1.345%

現物債市場で新発10年物の291回債利回りは、前日比1.5ベーシスポイン ト(bp)高い1.355%で取引開始。その後はやや水準を切り下げ、1.345%-1.35% で推移して、0.5bp高い1.345%で午前の取引を終了した。

一方、超長期債はしっかり。新発20年債利回りは変わらずの2.10%。一時 は、0.5bp低い2.095%で取引された。新発30年物の28回債利回りは2.39%に 低下した。

市場では、「きのうの30年国債入札が順調だったので、20年債は買い戻し が入った。20年債を買って、先物を売る動きも出た」(トヨタアセットマネジメ ントの深代氏)といった声も聞かれた。

米国市場はインフレ懸念で株高・債券安

米国債相場は続落。午前に発表された3月のPPIが市場予想のほぼ2倍 の伸びを示したほか、ニューヨーク連銀が発表した製造業景況指数が予想外に 上昇したことから、インフレが加速するとの懸念が強まった。

BGキャンター・マーケット・データによると、10年債利回りは前日比9 bp上昇して3.60%程度。2年債利回りは8bp上げて1.82%付近となった。

一方、米株式相場は3日ぶりに反発。地銀の決算が市場予想を上回り、金 融株中心に買われた。原油とガソリンが最高値を更新したため、エネルギー株 にも買いが入った。

(債券価格)                          前日比     利回り
長期国債先物6月物         139.43     -0.20      1.475%
売買高(億円)             16330
10年物291回債            99.61             1.345%(+0.005)

--共同取材:池田祐美 Editor:Hidenori Yamanaka,Tetsuzo Ushiroyama

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