東京外為:円もみ合い、日米株高でリスク回避緩和-米金融決算を警戒

午前の東京外国為替市場ではドル・円相場 が1ドル=101円台後半でもみ合い。日米株の反発や一部経済指標の改善を背景 に投資家のリスク回避姿勢の緩和が期待されることから、低金利の円に売り圧 力がかかりやすい。半面、米大手金融機関の決算を控えてサブプライム(信用 力の低い個人向け)住宅ローンに絡む損失拡大懸念も根強く、積極的な取引に 踏み込みにくいとみられ、ドル高・円安の進行は限定的となっている。

メリルリンチ日本証券外国為替部の今泉光雄ディレクターは、前日は米経 済指標の強含みが目立ち、全般的なドル買いにつながったと指摘。ただ、「き ょうの米国時間に引き続き指標の発表を控え、市場予想とのかい離で相場が振 れやすい状況が警戒されるほか、米金融機関の決算内容に一喜一憂する展開も 見込まれる」として、東京市場は動きにくいなかで、ドルの上値が抑えられる とみている。

米株反発でリスク回避緩和か

前日の米国株式相場は3日ぶりに反発。株価の予想変動率の指標であるシ カゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数(VIX指数)は

22.78と、前日の23.82から低下した。

損失リスクを伴う投資先の代表格とされる株式への警戒感がやや薄れたこ とで、外為市場ではリスク選好的な低金利の円で資金を調達して高金利通貨な どに投資する動きが期待される。

ドル・円相場は前日の取引で一時100円80銭(ブルームバーグ・データ参 照、以下同じ)までドル安・円高が進む場面もみられたが、海外市場で101円 台後半まで円が水準を切り下げ、この日の東京時間早朝には101円93銭まで下 落する場面もみられた。ユーロ・円相場も早朝の取引で、一時1ユーロ=161円 01銭と、3営業日ぶりの円安値を付けている。

三菱UFJ証券クレジット市場部為替課長の塩入稔氏は、欧州通貨が対円 で軟化する局面では買い需要が散見されるといい、「日本株が上がったりすれ ば、クロス・円(ドル以外の通貨と円の取引)で円が売られる可能性もある」 とみている。

米指標が強含み

また、前日に発表された米経済指標は強含みの内容が目立った。ニューヨ ーク連銀発表の4月の同地区の製造業景況指数は0.63と、前月記録した過去最 低のマイナス22.2からプラスに転じた。さらに、米財務省が発表した統計によ ると、外国の政府と投資家の間の中長期金融資産取引額は2月に外国人からみ て725億ドルの買い越しと、前月の同571億ドルから増加している。

一方で、ドイツの欧州経済研究センター(ZEW)が発表した4月の独景 況感指数が予想外に悪化するなど、欧州が振るわなかったことから、前日の海 外市場では、ドルの買い戻しが進行。ユーロ・ドル相場は一時1ユーロ=1.5751 ドルと、ドルは同日の安値1.5875ドルから値を戻し、この日の東京時間の取引 では1.57ドル台後半から1.58ドル台ちょうど近辺で推移している。

ただ、この日の米国時間には、消費者物価指数(CPI)や住宅着工件数 などの経済指標や、JPモルガン・チェースなど金融機関の決算発表が控えて いる。市場では「週内はサブプライム関連の損失を多く抱えている可能性のあ る大手金融機関の決算発表を控えて、一部指標の改善を材料に米景気に対する 強気の見方は醸成されにくい」(三菱UFJ証・塩入氏)との指摘も聞かれ、 ドルの上値は限定されている。

--共同取材:吉川淳子 Editor:Tetsuzo Ushiroyama、Hidenori Yamanaka

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