米国で企業倒産が増加-最低「10年間は続く大きな調整」の始まりか

米国で企業破たんが増加している。景気減 速とともに、簡単に資金調達ができた時代が終わったことが背景だ。

格安航空会社を運営するフロンティア・エアラインズ・ホールディングス は11日に連邦破産法11条の適用を申請。それ以前にも今年は航空会社3社や、 小売・飲食業界で多くの企業が破産申請している。カリフォルニア大学ロサン ゼルス校で破たんの研究をしているリン・ロプッキ教授は、経営に問題を抱え た企業の社債、いわゆるディストレスト債の増え具合は、企業倒産が加速する ことを示唆していると話す。

利回りが米国債より10ポイント以上ある社債であるディストレスト債を 対象にしたメリルリンチの指数によれば、ディストレスト債は11日に2060億 ドル(約20兆8500億円)と、2007年3月時点の44億ドルから急増している。

米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)による額面の80 %を下回る水準で取引されている融資を基にした分析では、ディストレストと 見なされるレバレッジド(高利回り・高リスク)融資の割合は3月末時点で16 %と、1997年以来で最高だ。

カークランド・アンド・エリスの破産担当弁護士、リック・シエリ氏は、 「あまりにも簡単に資金を手に入れることができたため、本来なら破たんすべ き企業が生き残っていた」と語る。「深刻な経営上の問題」や多過ぎる負債を 抱えた企業が破たんすると指摘し、こうした企業の実体は「破産法11条を申請 するときに、さらに悪化しているだろう」との見方を示した。

サブプライム

ロプッキ教授は、企業倒産は単なる景気鈍化の兆候ではなく、経済に影響 を与えるものだと指摘する。ニューヨークの投資銀行ピーター・J・ソロモン のマネジングディレクター、アンダーズ・マックスウェル氏は2月28日のディ ストレスト債投資関連の会議で、相次ぐサブプライムローン(信用力の低い個 人向け住宅融資)のデフォルトが比較的信用力の低い企業の資金調達に影響を 及ぼしているとして説明した。

同氏は、「サブプライムは信用市場全体の1つの実例にすぎない。企業向 け市場での問題は始まったばかりで、少なくとも10年間は続く大きな調整が待 ち受けている」と語った。

ジュピター・eソーシズがまとめた裁判所資料は、破産申請増加の始まり を裏付けるものだ。非公開の中小企業を含めた破産法11条の破たん件数は1- 3月期に16%増加した。ジョーンズ・デイの破産担当弁護士、ブレット・バー ラゲート氏は、「これが始まりだと思う。借り換えが事実上不可能な市場でデ フォルトが増えている」と述べる。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE