トリシェECB総裁:信用危機は金融政策の余地を狭める可能性も(2)

(背景や総裁の発言を追加します)

【記者:Simone Meier、Sandrine Rastello】

4月14日(ブルームバーグ):欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁は 14日、金融市場の混乱で各国中央銀行は政策金利決定の余地が狭まる可能性が あるとの見解を明らかにした。

トリシェ総裁はニューヨーク大学での経済政策フォーラムで、「われわれが 金融市場混乱の実際の影響について懸念していることは間違いない。混乱は金融 政策を含む中央銀行の政策の選択肢にも影響を与える」と語り、「われわれは強 い不透明感の中にいる。リスクを把握するのは非常に難しい状況だ」と指摘した。

ユーロ圏の景気拡大が勢いを失いつつあるものの、ECBは16年ぶりの高 水準付近にあるインフレ抑制に向け、政策金利を4%で据え置いている。国際通 貨基金(IMF)は9日、ユーロ圏の今年の経済成長率予想を下方修正している。

米国では金融当局がフェデラルファンド(FF)金利誘導目標を昨年9月 半ば以降で3ポイント引き下げて2.25%としている。イングランド銀行も10日、 今回の金融緩和局面で3回目となる利下げを実施し、政策金利を5%に引き下 げた。

トリシェ総裁は、米国と欧州は「異なる」と語り、ECBは依然としてイ ンフレ対策に集中していると説明した。また各国中銀の間では「インフレ期待 をしっかりと固定することが最も重要だとの強い確信がある」と語り、「イン フレは間違いなく問題だ」と強調した。

金融市場の混乱に伴う「悪影響への対応」については、「どんな努力も惜 しまれていない」と言明。各国中銀は「現在の状況が将来繰り返される事態を 阻止するために、一連の可能な措置を検討している」と述べた。

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