米国株:続落、ワコビアの予想外の赤字決算を嫌気―売り優勢(3)

米株式相場は2営業日続落。大手米 銀のワコビアが発表した2008年1-3月(第1四半期)決算が予想外の 赤字となったことに加え、ゴールドマン・サックス・グループが今後数 週間、悪い決算に相場が押し下げられるとの予想を示したことが嫌気さ れた。

ワコビアは7年ぶりの安値に下落。同行は減配と、70億ドル(約 7060億円)の増資計画を発表した。銀行大手シティグループも売りに押 された。メリルリンチが個人向け金融と資本市場の拡大ペース鈍化でシ ティの業績が圧迫されるとの予想を示したことが嫌気された。一方、コ ンピューターサービス大手のIBMと石油大手エクソンモービルは上昇、 ダウ工業株30種平均の下落抑制に貢献した。

S&P500種株価指数終値は前週末比4.51ポイント(0.3%)下げ て1328.32。ダウ工業株30種平均は23.36ドル(0.2%)安の12302.06 ドル。ナスダック総合指数は14.42ポイント(0.6%)下げて2275.82。 ニューヨーク証券取引所(NYSE)では798銘柄が上昇、1056銘柄が 下落した。出来高は12億枚未満と、年初来で最も薄い商いだった。

キー・プライベート・バンク(クリーブランド)の投資戦略部門責 任者、ルース・マケイン氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビ ューで、「問題は不動産市場だけではない」と述べ、「不動産市場が低 迷を続ける限りは、その余波ではなく問題そのものが続く」と指摘した。

S&P500種株価指数は過去5営業日のうち4営業日で下落した。 アルミ大手のアルコアや複合企業のゼネラル・エレクトリック(GE) が発表した決算では利益がアナリスト予想を下回った。ゴールドマンの 米投資ストラテジスト、デービッド・コスティン氏らは14日付のリポー トで、1-3月期決算の「初期の兆候は悲惨なものだ」と指摘した。

ブルームバーグがまとめたアナリスト調査によると、S&P500種 構成銘柄の第1四半期利益は12.3%減、第2四半期は3.8%減が予想さ れている。

原油相場が終値ベースで過去最高値を更新したことや3月のガソリ ン価格上昇を示す統計などを受けて、エネルギー株が上昇。一時は市場 全体をプラスに導く場面もあった。

ワコビアは前週末比8.1%下げた。ワコビアの第1四半期損益は3 億9300万ドル(1株当たり20セント)の赤字。前年同期は23億ドル (同1.20ドル)の黒字だった。ブルームバーグ・ニュースがまとめたア ナリスト予想平均では1株当たり約40セントの黒字が見込まれていた。 2001年以来で初めての四半期赤字となったことに加え、20億ドルの資本 維持に向け減配を決定したことに、ケネディ・トンプソン最高経営責任 者(CEO)は「深い失望」を表明した。

シティグループ

シティグループも安い。ダウ平均構成銘柄中で下落率は2番目とな った。メリルリンチのアナリスト、ガイ・モスコウスキー氏はリポート で、個人向け金融と資本市場の拡大ペース鈍化見通しを理由にシティの 2008、09年の利益予想を下方修正した。同氏は08年1株利益予想を

0.14ドルと従来の0.24ドルから下方修正するとともに、09年も3.53ド ル(従来は4.04ドル)に引き下げた。

S&P500種業種別の金融株価指数は5営業日続落となり、3月17 日以来の低水準を付けた。構成銘柄の銀行23行すべてと、その他金融機 関30社中の28社の株価が下落した。

ニューズ・コープ

ルパート・マードック氏率いるメディア大手、ニューズ・コープは 前週末比4.6%安と、5年ぶりの大幅な下げとなった。サンフォード・ C・バーンスティーンならびにUBSのアナリストが、業績の伸びが鈍 化するとの懸念から、ニューズ・コープの株式投資判断を引き下げたこ とが売り材料となった。サンフォード・C・バーンスティーンのアナリ スト、マイケル・ネーサンソン氏はニューズ・コープの目標株価を従来 の24ドルから21ドルに下方修正した。

エクソンモービルは前週末比1.2%高と、ダウ構成銘柄中で上昇率 最大。エネルギー株の上昇を主導した。原油相場が終値ベースで前週付 けた過去最高値を更新し、バレル当たり111.76ドルで引けたことが好感 された。エネルギー株価指数は同1.8%上昇した。

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