白川日銀総裁:日本経済は内外とも多くのリスクを抱えている(2)

日本銀行の西村清彦副総裁は14日午後、 都内で開かれた信託大会で、白川方明総裁のあいさつを代読し、「米国サブプ ライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン問題に端を発した国際金融資本市 場の動揺や世界経済の減速、エネルギー・原材料価格高などを背景とする中小 企業の収益環境悪化や生活関連品の値上がりなど、日本経済は現在、内外とも に多くのリスク要因を抱えている」と述べた。

白川総裁はワシントンで先週末開かれた7カ国財務相・中央銀行総裁会議 (G7)への出席で不在のため、西村副総裁があいさつを代読した。

西村副総裁は「わが国の経済はエネルギー・原材料価格高の影響などから 減速している。3月短観の結果をみても企業の業況感は慎重化している。もっ とも、企業収益が幾分弱まりつつも総じて高水準を維持し、雇用者所得も緩や かな増加を続ける下で、設備投資や個人消費は底堅く推移する可能性が高い」 と指摘。先行きについては「当面減速が続くものの、その後は緩やかな成長経 路をたどると予想される」と語った。

西村副総裁は生鮮食品を除く消費者物価指数の前年比については「経済全 体の需給がおおむねバランスした状態で推移する下で、石油製品や食料品の価 格上昇などから、プラス基調を続けていくとみている」と述べた。

西村副総裁はその上で「日銀としては、今後も公表される指標や情報、内 外の金融市場の状況などを丹念に点検し、先行きの経済・物価の見通しの蓋然 (がいぜん)性とそれに対するリスクを見極めた上で適切な政策判断を行い、 物価安定の下での持続的成長の実現に引き続き貢献していく」と語った。

西村副総裁はまた、国内の金融システムについて「引き続き全体として安 定した状況にあるが、昨年来の国際金融資本市場の不安定化や国内外経済の不 透明感の増大など、金融機関経営を取り巻く環境には変化がみられる」と指摘。 「米国サブプライム住宅ローン問題のわが国金融機関、金融システム面への影 響については、私どもとして今後とも注意深く点検を続けていく」と述べた。

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