米国債の特別扱い必要なし-FRBの新たな証券貸与措置で、需要減退

米連邦準備制度理事会(FRB)の信用市 場救済措置で被害を受けた相場はドルだけではない。

昨年9月以降計6回実施した利下げだけでは不十分との結論に達した米金 融当局が先月、モーゲージ担保証券(MBS)などを担保に米国債を貸し出す 措置「ターム物証券貸与ファシリティー(TSLF)」を導入したのを受け、債 券トレーダーの間には、米国債を特別扱いする必要はもはやなくなったとの見 方が広がっている。

最近では3月21日まで、米国債需要は強かった。米国債を担保に金融機関 同士が資金を貸し借りするレポ市場では、貸出金利であるいわゆるGCレート が政策金利のフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を約2ポイント下回 っていた。この格差は現在、サブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅 融資)関連損失が拡大し始めた昨年8月以前の10年間の平均(0.06ポイント) とほぼ同水準まで縮小している。

1日当たりの取引規模が6兆3000億ドル(約638兆円)に上るレポ市場は、 金融機関が取引原資を調達する場であり、市場心理を映すバロメーター。GC レートとFF金利のスプレッドの縮小は、米国債需要の低下を示している可能 性がある。ニューヨーク連銀がTSLFの担保対象の拡大を発表した先月20日 以降これまでに、米国債相場は平均で1.1%下落している。

ストーン・アンド・マッカーシー・リサーチ・アソシエーツのプリンシパ ル、ウォード・マッカーシー氏は「市場はおぼつかない足取りで平常の状態に 戻ろうとしているようだ」と指摘。「レポ市場の逼迫(ひっぱく)感はようやく 和らぎ始めた」と語った。

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