日本株は反落へ、米経済警戒で輸出中心に下げ-金融や素材も売り圧力

週明けの東京株式相場は、反落する見通 し。複合大手ゼネラル・エレクトリック(GE)の業績悪化から、米国経済や 企業業績の先行き対して警戒が高まりそう。トヨタ自動車やキヤノンなど輸出 関連株が安くなるほか、金融機関の追加損失懸念が根強いことから銀行など金 融株も下落する公算。原材料価格の上昇傾向を受け、化学やパルプ・紙など素 材株も安くなりそうだ。

また、米ワシントンで開催されたG7は11日夕(米東部時間)、前回2 月会合以降の為替相場の急激な変動が経済の先行きや金融市場の安定化に与え る影響に強い懸念を示した声明を発表して閉幕した。金融安定化に向けて世界 の大手金融機関の共同監視機能を強化するための対策実施へ向け、協調姿勢を 明確にしたが、株式市場への影響は限られるとの見方が多い。

ユナイテッド投信投資顧問の高塚孝一シニアファンド・マネジャーは、 「7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)の結果は相場に織り込み済み。き ょうは日経平均1万3000円の攻防となりそうだ」と見ている。

シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物6月物の11日清算値は1万 3055円で、大阪証券取引所の通常取引終値(1万3360円)に比べて305円安 だった。

米経済の悪化を示唆

GEが11日に発表した2008年1-3月期決算は、資産売却の遅延や金融 部門の損失が予想を上回ったことから前年同期比12%の減益となった。世界経 済の動向を見極める指標銘柄である同社株が20年ぶりの大幅安となったこと で、市場では米経済悪化の兆候との見方が台頭。資本財銘柄で構成する株価指 数は4.6%下げ、S&P500種の業種別10指数のうち値下がり最大となった。

一方、4月のロイター・ミシガン大学消費者マインド指数は26年ぶりの 低水準となった。グローバル・インサイトの金融経済ディレクター、ブライア ン・ベシューン氏は「消費者心理はますます悪化している。光熱費やガソリン 代、食品価格が上昇し、雇用情勢は過去と比べてはるかに弱い。景気は後退期 にある」と指摘した。

為替の円高傾向に加え、米国経済の悪化懸念の高まりは、国内でも企業業 績に対する不透明感と捉えられて輸出中心に幅広く売りが先行しそうだ。12日 付の日本経済新聞朝刊は、キヤノンの08年1-3月期の連結純利益(米国会 計基準)が、前年同期比16%減の1100億円前後となったもようと報じている。

また、野村証券金融経済研究所では松下電器産業やシャープの投資判断を 引き下げた。

先週末のS&P500種株価指数は27.72ポイント(2%)安の1332.83、 ダウ工業株30種平均は256.56ドル(2%)安の12325.42ドル、ナスダック 総合指数は61.46ポイント(2.6%)安の2290.24。

追加損失懸念も手控え要因

今週は16日にJPモルガン・チェース、17日にメリルリンチ、18日にシ ティグループなど米国で金融機関の決算が相次ぐ。13日付の英紙サンデー・タ イムズによると、米銀大手シティグループと米証券大手メリルリンチは今週、 サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン関連で少なくとも合計150 億ドル(約1兆5100億円)の追加評価損を明らかにする見通し。決算内容を 見極めたいとして、金融株も買い手控えが広がると予想される。

このほか12日付の日経新聞朝刊は、原燃料高が王子製紙や旭化成など素 材企業の08年3月期業績を圧迫している、と伝えている。

住友ベやKDDIは下落見込み

個別に材料が出ている銘柄では、08年3月期業績が従来予想を下回ったも ようと発表した住友ベークライトやKDDIに売りが増加する見込み。両銘柄 とも、日興シティグループ証券では投資判断の引き下げを行っている。

08年3月期の連結純損失が従来計画の黒字から一転して赤字に転落したも ようの特種東海ホールディングス、2万台超のリコール(回収・無償修理)を 国土交通省に届けた三菱自動車なども安くなる可能性がある。

半面、09年2月期連結純利益が前期比26%増を見込む高島屋、仏原子力 事業大手アレバと日本国内での共同事業の検討開始で合意した三菱重工業、ド イツ証券が「買い」に格上げしたエイベックス・グループ・ホールディングス などは相対的に底堅い動きが予想される。

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