金融安定へ「あらゆる事態」を想定し対処-日米財務相会談で一致(2)

7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7) 出席のためワシントン滞在中の額賀福志郎財務相は11日、米財務省でポールソ ン米財務長官と会談し、米サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン 問題に端を発した金融不安の安定化に向けて情報を共有し、あらゆる事態を想 定して対応を行うことで一致した。

会談後、額賀財務相はワシントン市内のホテルで記者団に対し、「金融安定 化に向けてあらゆることを想定し、対処していかなければならない。米国、欧 州、日本それぞれ状況が違う。各国が情報を共有し、適宜適切な政策を講じて いくことで基本的な認識の一致を見た」と語った。

また、財務相は米国がすでに進めている戻し減税を柱とした景気対策や米 大手証券ベアー・スターンズへの個別支援などの金融・財政政策を評価した上 で、ポールソン財務長官に「あらゆる状況に応じてあらゆる政策の選択を排除 することなく対応することが望ましい」と要請した。これに対し、米国側から 直接言及はなかったという。

一方、ポールソン財務長官は金融安定化に向けて金融機関の損失の確定と 資本増強をどのように確保するかが一番重要だと強調。景気後退が懸念される 米国経済の先行きについては、足元で減速しているが、基本的には成長力は維 持されており、将来必ず拡大するとの認識を示した。

また、額賀財務相は公的資金の投入についての議論は行われなかったこと を明らかにしたうえで、「日本はさまざまな対策が遅れて、直接銀行に公的資 金を注入したが、米国はその前にやることがあるという前提であらゆる手段を 使ってあらゆる対応策を展開している」と指摘した。

米国当局は不動産融資担保証券(MBS)の一時的購入や米大手証券ベアー・ スターンズの個別支援など、事実上、公的機関の関与を示した政策を打ち出す ことで市場の安定化を取り戻しつつある。額賀財務相は公的資金導入を議論す るうえでは、「その概念を整理して考えるべきだ」と語った。

「為替の話は当然したが、言及控える」

同相は為替問題について、「世界経済や金融市場の安定化の議論の中で、為 替の話は当然したが、言及は控えたい」と述べるにとどめた。人民元について も議題に上らなかったという。

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