中国:食品安全法施行ならインフレ悪化も-米クラフトなど指摘(2)

世界2位の食品会社、米クラフト・フーズ や清涼飲料最大手の米コカ・コーラは、中国で食品安全法が施行されれば、す でに11年ぶりの高水準となっている中国のインフレ率が一段と上昇すると予 想している。

政府の承認を待っている同法案は、すべての食品パッケージに取引履歴が 記録される電子認識票を付けるよう義務付けており、企業側はコスト負担が拡 大すると指摘している。クラフトやコカ・コーラのほか、中国の乳製品メーカ ー、内蒙古伊利実業集団などが、この制度に反対を表明している。

クラフトは10日配布した電子メールで、追加分のコストは「消費者に転嫁 せざるを得ない」と言及し、消費者と同社の双方にとって「不利益」になると の見方を示した。

世界的に中国製食品の安全性に対する懸念が広がったことから、中国当局 は安全性を高めようと躍起だが、こうした試みは、食品各社の指摘が正しけれ ば、同じく当局が進めているインフレとの戦いと矛盾する。

コカ・コーラや内蒙古伊利など少なくとも16社の食品・飲料メーカーが1 月、全国人民代表大会(全人代、国会に相当)や国務院に申し入れを行い、新 しい取引履歴記録制度は食品の安全性向上にはつながらないと主張した。

ブルームバーグ・ニュースが入手したこの申し入れ文書のコピーによれば、 「製品と食品の安全性の管理が改善されないだけでなく、食品価格をさらに継 続的に押し上げることになる」としている。

中国の温家宝首相は3月、インフレとの戦いが今年の政府の最優先課題だ と言明。2月の消費者物価指数は前年同月比8.7%上昇した。政府は2008年の インフレ率を07年の平均である4.8%を下回る水準に抑えることを目指してい る。

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