三菱重:国内の原子燃料供給事業で仏アレバと提携へ-米拠点に出資も

国内重工業トップの三菱重工業は11日、原 子力発電所向け燃料供給で、仏原子力事業大手アレバと日本国内での共同事業の 検討開始で合意したと発表した。2タイプある原発のうち、一方の技術しか持た ない三菱重工が、日立製作所や東芝が牙城とする他方のタイプの原子炉向け燃料 製造ノウハウを取得するのが狙い。アレバの米国施設への出資も検討する。

発電用軽水炉には蒸気発生の仕組みの違いでPWR(加圧水型軽水炉)とB WR(沸騰水型軽水炉)がある。三菱重工グループはPWRを手掛けてきたが、 日本の軽水炉で約6割を占めるBWRの燃料供給市場に参入するため、製造技術 を持つアレバと提携することにした。今後、核燃料サイクルで使用されるMOX (混合酸化物)燃料を含むPWR、BWR、高温ガス炉向けの原子燃料を日本市 場で供給する新たな事業の枠組みを2008年末までに構築する。

国内では関西電力や九州電力などがPWRなのに対し、東京電力や東北電力 などがBWRを採用している。三菱重工の大宮英明社長は発表資料の中で「アレ バのBWR技術を導入することで、BWRプラントへの原子燃料供給も目指す」 と提携の狙いを説明。三菱重工では昨年春、米テキサス電力から大型原発設備2 基を受注し、海外展開を積極化させる動きをみせているが、今回の協議で三菱重 工はアレバの米国の原子燃料施設に出資する協議も始めることで合意した。

三菱重工は06年10月にアレバと110万キロワット級の中型原子炉開発で提 携しており、今回がアレバとの提携の第二弾となる。原発ビジネスでは、日立や 東芝がBWRを手掛けてきたが、東芝はPWR側の米ウェスチングハウス・エレ クトリックを買収するなど、垣根を越えた戦いが過熱している。

三菱重工の佃和夫会長と大宮社長が同日、来日中のアレバのアンヌ・ロベル ジョン最高経営責任者(CEO)と都内で会談して合意した。

三菱重工の株価終値は前日比7円(1.6%)高の444円

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