今日の国内市況:株価は続落、債券堅調-ドルは一時100円台後半

東京株式相場は続落。前日の海外商品市況 で原油先物相場が過去最高値を更新、銅など金属相場も全面高となり、原燃料 コストの負担増への警戒からガラス・土石製品やパルプ・紙、繊維製品、化学 株などの下落が目立った。取引開始前に発表された2月の機械受注統計が前月 比で2けたの減少となり、ファナックやオークマなど設備投資関連株も安い。

日経平均株価の終値は前日比166円59銭(1.3%)安の1万2945円30銭、 TOPIX同14.83ポイント(1.2%)安の1248.07。東証1部の出来高は概算 19億2469万株、売買代金は2兆1609億円。値下がり銘柄数は1450、値上がり 銘柄は210。業種別33指数は29業種が下げ、上昇は4業種にとどまった。

この日の日本株は、金融や設備投資関連株を中心に売り先行で開始。米証 券取引委員会(SEC)に提出された文書で、米大手証券会社の資産で価格評 価が最も困難なレベル3部分が増加したことが判明し、米大手証券会社の資産 構成が新たな評価損の懸念につながった。朝方発表された機械受注が大幅減少 となったことも嫌気され、日経平均は取引開始早々に心理的節目の1万3000円 を割り込み、下げ幅が200円を超える場面もあった。

午前10時半以降は急速に値を戻し、日経平均は午後の取引開始直後に下落 幅を49円まで縮めたが、買い戻す勢いは限られた。結局午後には、株価指数オ プション4月物の特別清算値(SQ)算出日をあす11日に控え、日経平均は1 万3000円付近でこう着感した。

内閣府が午前8時50分に発表した2月の機械受注統計は、国内設備投資の 先行指標とされる「船舶・電力を除く民需」(季節調整値)が前月比12.7%減と なった。事前予想の中央値(14%減)をやや上回ったものの、企業の設備投資 意欲の減退を確認、ファナックが6%超下げ、オークマやコマツ、三菱重工業、 東芝機械、クボタなど機械を中心とした関連銘柄の売りにつながった。

債券堅調、株下落や景気後退懸念で―先物140円回復

債券相場は堅調(利回りは低下)。前日の米国市場で景気後退観測が強まり、 債券高となった地合いを継続したほか、日経平均株価の続落を受け、買いが優 勢となった。午後発表された5年利付国債入札の結果は低調となり、売りが膨 らむ場面があったが、投資家の押し目買い需要が相場を支えた。先物中心限月 は節目の140円台を回復した。

東京先物市場で中心限月6月物は、前日比20銭高の139円92銭で寄り付 いた後、午前10時すぎには140円15銭まで上昇。日中取引で1日以来の140 円台に乗せた。その後、午後零時45分に5年国債入札結局が発表されると売り が膨らみ、139円74銭まで上げ幅を縮めたが、押し目買いに支えられ、結局は 36銭高の140円8銭で引けた。終値で140円台に乗せたのは、3月31日以来。

現物債市場で、新発10年物の291回債利回りは、前日比0.5ベーシスポイ ント(bp)低い1.335%で取引開始。いったんは1.325%まで低下したが、その後 は再び水準を切り上げ、2bp高い1.36%まで上昇した。午後3時15分以降は

1.335%で取引されている。

財務省が10日実施した表面利率0.8%の5年利付国債(70回債)の入札結 果は、最低落札価格が99円81銭(最高利回り0.84%)、平均落札価格は99円 93銭(平均利回り0.814%)となった。

落札価格は、市場の事前予想(99円93銭)を下回った。最低と平均落札価 格との差(テール)は12銭となり、前回の1銭から大幅に拡大。応札倍率は2.34 倍となり、前回の2.53倍から低下した。

円が大幅高、株安でリスク回避強まる-アジア通貨高も波及

東京外国為替市場では円が大幅上昇。ドル・円相場 は午後の取引で一時1 ドル=100円73銭(ブルームバーグ・データ参照、以下同じ)と、1日以来、 約1週間ぶりの円高値を付けた。内外の株安を背景にリスク資産圧縮に伴う円 買いに圧力がかかるなか、シンガポール通貨庁(MAS)による自国通貨の変 動幅引き上げを受けたアジア通貨高が円の上昇を後押しする格好となった。

9日には国際通貨基金(IMF)が世界経済見通しで、米国の経済成長率 予想を下方修正したほか、米金融機関の評価損拡大懸念が強まったうえ、米企 業の決算不振も相まって、米国株式相場が下落。この日の東京市場では日経平 均が節目の1万3000円を割り込んで軟調に推移し、リスク回避に伴う円買いが 進みやすい展開が続いた。

加えて、MASが午前9時過ぎにシンガポール・ドルの許容変動幅を「上 方向にシフト」すると発表したことを受けて、ドル売り・シンガポール・ドル 買いが進行。対円にもドル売りが波及し、損失を限定するためのドル売り注文 を巻き込んで、ドル安・円高が後押しされる格好となった。

ユーロ・円相場も一時1ユーロ=159円66銭までユーロ安・円高が進んだ。

一方、この日は欧州中央銀行(ECB)とイングランド銀行(BOE)の 金融政策決定会合を控えている。ブルームバーグ・ニュースがまとめた市場予 想では、BOEは0.25ポイントの利下げが見込まれているが、ECBはインフ レ抑制のため、今回の会合では政策金利を据え置く見通し。さらに、ECBの 利下げは9月まで見送られる可能性もあるとみられている。

市場では、ECBはタカ派的なコメントが続くと見込まれており、金融政 策の方向性かい離を背景にユーロが英ポンドに対して連日で過去最高値を更新。 この日も一時1ユーロ=80.27ペンスを付ける場面がみられた。

また、米景気の急減速が再び意識されやすくなるなか、シカゴ商品取引所 (CBOT)のFF金利先物相場の動向によると、30日の連邦公開市場委員会 (FOMC)での利下げ幅が0.5ポイントになるとの見方が強まっている。

米国の大幅利下げ観測を背景に、前日の海外市場ではドル売りが活発化。 ユーロ・ドル相場は一時1ユーロ=1.5865ドルと、3月31日以来の水準までユ ーロ高・ドル安が進行し、この日も1.58ドル台前半で推移した。

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