日本株は輸出中心に反発へ、インテルなど米業績堅調を見直し-金融も

週末の東京株式相場は反発する見通し。 半導体世界最大手のインテルの収益向上を一部アナリストが指摘したほか、小 売り最大手の米ウォルマート・ストアーズが利益見通しを上方修正したことな どで、米景気や企業業績への慎重な見方が後退しており、電機や自動車など海 外の景気動向に敏感な業種に買いが先行しそうだ。また、米大手証券の幹部が 信用危機は終わりに近づいている可能性があるとの見方を示し、銀行や証券な ど金融株の一角も買い戻される可能性がある。

大和住銀投信投資顧問の門司総一郎チーフストラテジストは、「日本株は 前日まで3日続落したが、大きな悪材料があった訳ではない。目先の調整は完 了し、前日の米株高の流れを引き継ぐ格好で反発に向かいそうだ」と予測した。 投資対象としては、インテルの好材料を背景に「半導体など電機株が買いを集 める公算が大きい」(同氏)と見ている。

米シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物6月物の10日清算値は1万 3050円で、同日の大阪証券取引所の終値(1万2960円)に比べて90円高だ った。10日の日経平均株価は1万2945円30銭で取引を終えていた。

インテルの格上げ、ウォルマート上方修正

10日の米国市場では、バンク・オブ・アメリカ(BOA)がインテルの 株式投資判断を「中立」から「買い」に引き上げた。同社がライバル企業から 顧客を勝ち取り、収益が向上したほか、自社株買いを拡大しているのが投資判 断引き上げの理由。BOAはインテルの株価が9日終値から26%以上値上が りする可能性を指摘している。これを受けて、10日のインテル株は3.1%高の

22.08ドルで終えた。

また、ウォルマートが発表した3月の既存店売上高は前年同月比0.7%増 加。同社はまた2-4月(第1四半期)業績予想を1株当たり利益74-76セ ントと、従来の同70-74セントから上方修正した。食品雑貨や医薬品、家電 の値下げが寄与するという。このほか、ディスカウントのコストコ・ホールセ ール・クラブは3月の既存店売上高が7%増加したと発表した。

10日の米国株は、半導体を中心としたIT(情報技術)関連や一般消費 財・サービスを中心に買われ、ダウ工業株30種平均が前日比54.72ドル (0.4%)高の12581.98ドルで終了。ナスダック総合指数は29.58ポイント (1.3%)上昇して2351.70で終えた。半導体関連株の指標となるフィラデル フィア半導体指数も1.5%高となっており、東京市場でも東京エレクトロンな ど半導体製造装置株、イビデンや新光電気工業などパッケージメーカーなどを 中心に買いが入る公算がある。

ゴールドマンCEOの発言

米証券大手ゴールドマン・サックス・グループのロイド・ブランクフェイ ン最高経営責任者(CEO)は10日、信用危機は終わりに近づいている可能 性があるとの見方を示した。同CEOはゴールドマンの年次会合で、「始まり より、終わりのほうが近い。すでに始まりから4分の3の段階に達している、 あるいは残り4分の1に差し掛かっているかも知れない」と述べた。

10日の米市場では、この発言を受ける形で金融株は値下がり分を一部取 り戻して終えており、日本の金融株にも好影響を与える可能性がある。

医薬品株に資金流入も、ユニーやオカモトは軟調か

春物商戦が好調で、上半期の業績が会社想定を上回り2008年8月通期の 連結業績予想を上方修正したファーストリテイリング、学費ローンなどが好調 で08年3月期の最終黒字額が従来計画から拡大したオリエントコーポレーシ ョンが上昇する公算。09年3月期の連結営業利益は前期推定比15%増の710 億円になる見通しと、11日付の日本経済新聞朝刊で報じられた東京ガスも買 われそうだ。

このほか、ゲノム(遺伝情報)創薬で世界的に有名な米ミレニアム・ファ ーマシューティカルズを買収すると発表した武田薬品工業も上昇する見込み。 「M&A(合併・買収)期待が広がり、薬品株全体に資金が流入する可能性が ある」(大和住銀の門司氏)との声もある。

半面、スーパー事業や衣料品子会社の不振で08年2月期の連結純利益が 前の期比96%減となったユニー、原料高騰による採算悪化で08年3月期の利 益予想を減額したオカモトには売りが先行する見込み。08年3月期の連結営 業損益は200億円前後の赤字と、11日付の日経新聞が伝えたエルピーダメモ リ、08年3月期の業績を下方修正する方向で最終調整に入ったと同紙が報じ たみずほフィナンシャルグループも売られる可能性がある。

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