7&i:今期純利益予想4.9%増-不採算店閉鎖やコンビニ改善(4)

国内小売りグループ最大手のセブン&ア イ・ホールディングス(7&i)は10日、今期(2009年2月期)の連結純利益 が前期比4.9%増の1370億円となる見通しと発表した。前期は2期連続営業減 益だった主力のコンビニエンスストア事業が改善するほか、外食などフードサー ビス事業の営業赤字が縮小する見込み。コンビニ、レストランなどの不採算店舗 の閉鎖も進める。

営業利益は同4.6%増の2940億円となる見通し。このうち、「セブン-イ レブン」のコンビニ事業は同2%増の2050億円を見込む。ファミリーレストラ ン「デニーズ」などのフードサービス事業は15億円の赤字だが、前期(42億円 の赤字)から損失幅が縮小し、60億円程度のコスト削減も実施する。会見に出 席した村田紀敏・社長兼最高執行責任者(COO)は、フードサービス事業につ いて「今期に黒字化できるよう社員一丸となって取り組む」と述べた。

売上高に相当する営業収益は、ほぼ横ばいの5兆7600億円を見込む。スー パーストア、百貨店、金融関連事業で増収を計画するが、フードサービス事業で の減収や、米国コンビニ子会社セブンイレブン・インクが円高の影響で3000億 円の減収を見込んでいることが響く。前期は1ドル=117円としていた為替レー トを100円に変更。営業利益ベースでは70億円の減益要因となる。

セブン-イレブンの既存店売上高は、同0.5%増(前期は1.5%減)を計画 する。今年はたばこの自動販売機用成人識別ICカード「taspo(タス ポ)」が導入されるため、有人店舗でたばこを購入する人が増えると想定してお り、このタスポ効果が1%あるとみている。

コンビニ、レストラン、スーパー不採算店閉鎖

同時に3カ年中期経営計画も発表した。不採算店舗の閉鎖などを進めて収益 性を高め、11年2月期までに連結営業利益は前期比18%増の3320億円、営業収 益は同5.7%増の6兆800億円を目指す。ROE(株主資本利益率)は前期の

6.7%から8%以上に引き上げる。ROE向上のため、同社は5000万株、1700 億円を上限として自己株式を取得し、消却することも決めた。

今期はセブン-イレブンで1000店を出店する半面、不採算の600店を閉鎖 する。レストランは3年間でデニーズを中心に140店閉鎖する。総合スーパーの イトーヨーカ堂も3-5店舗の閉鎖を決めており、さらに12店舗を閉鎖する方 向で検討している。いずれも店舗閉鎖のペースを速める。

一方、スーパーマーケット事業では「ヨークベニマル」や「ヨークマート」 での共同仕入れなどを推進。セブン銀行を除く金融関連事業を再編する。独自企 画商品(PB)「セブンプレミアム」での取り扱い商品の拡大や、セブン-イレ ブンへの積極導入を図り、グループの相乗効果を追求する。粗利益率3-5%の 改善と10年2月期に売上高3200億円を目指す。中国でのコンビニFC展開も強 化する。

前期は6期ぶりの営業減益

同時に発表した前期(2008年2月期)連結決算によると、純利益は前の期 に比べ2.1%減の1307億円だった。衣料品販売、外食などの事業が低迷。電子 マネー導入に伴う先行投資や、傘下の西武百貨店が保有していたクレディセゾン 株式の売却損を特別損失に計上したことなども響いた。

営業利益は同2.0%減の2811億円と6期ぶりの減益となった。総合スーパ ーや百貨店での衣料品販売が不振だったほか、フードサービス事業が低迷した。 米国コンビニ事業の採算悪化も響いた。経常利益は同1.3%減の2783億円だっ た。クレディセゾン株式の売却損のほか、未使用商品券の回収引当金を特別損失 に計上した。

村田社長は、減益の理由について、米サブプライムローン(信用力の低い個 人向け住宅融資)問題や原油、原材料の高騰、株価下落などの影響が「消費に心 理的な影響を与えた」と説明した。

営業収益は同7.8%増の5兆7524億円だった。食品スーパー「ヨークベニ マル」や生活雑貨専門店「ロフト」、ベビー用品専門店「赤ちゃん本舗」が新規 に連結対象となったことが売り上げを押し上げた。

7&iの株価終値は前日比30円(1.1%)安の2595円。

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