TOTO株が急落、低価法適用で業績悪化リスク-CS証は格下げ(2

TOTOの株価が急落。銅など原料価格の 高騰による採算悪化が不安視されるなか、今期(09年3月期)から始まる棚卸 資産の低価法の適用も業績回復の足かせになるとの見方が出て、売りが先行した。 終値は前日比41円(4.4%)安の887円。

クレディ・スイス証券の大谷洋司アナリストは、棚卸資産の低価法による業 績悪化リスク企業として「マンションデベロッパーを中心とした不動産開発会社 に注目が集まりがち」なことを指摘したうえで、「同社のような製造業において も同様なリスクを抱えることには留意が必要」と9日付のリポートで述べている。

低価法とは、資産の取得原価と時価を比較し、低い方の価額を期末資産の評 価額とする評価基準。企業はこれまで原価法と低価法からの選択が可能だったが、 企業会計基準第9号「棚卸資産の評価に関する会計基準」により、08年4月1 日以降に開始する事業年度から低価法を適用しなくてはならなくなった。

同社・IR担当の長田明香氏は低価法の適用について、「09年3月期から 適用することにしており、業績への影響は出そうだ。アナリストが指摘するよう に、業績回復の足かせになることも考えられる」と述べた。

低価法適用による影響などを考慮し、クレディ・スイス証券は9日、同社の 業績予想を下方修正した。今期の連結営業利益は287億円から239億円、来期は 308億円から274億円に変更した。大谷氏は「同社製品の主原料である銅の価格 が高止まりしており、今期も収益改善の足を引っ張る可能性が高い。加えて、同 社ショールームへの来場者数も頭打ちで改善が見られず、売上高の回復も厳し い」とみている。

クレディ・スイス証券は9日付で投資判断を「ニュートラル」から「アンダ ーパフォーム」、目標株価を880円から720円に引き下げた。

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