2月経常収支黒字は前年比2.9%増、2カ月連続で増加-輸出堅調(2)

2月の日本の経常収支黒字額は2カ月連続 で前年同月を上回った。貿易収支は原油高騰による輸入額の増加が続いている 一方で、アジアや新興国向け輸出が好調を維持したことから黒字を確保した。 黒字幅の拡大が続いている所得収支も経常黒字を下支えした。

財務省が10日発表した国際収支状況によると、2月の経常収支黒字額は前 年同月比2.9%増の2兆4677億円となった。このうち、貿易収支の黒字額は同

6.6%減の1兆353億円、所得収支の黒字額は同14.3%増の1兆6756億円だっ た。ブルームバーグ・ニュースが事前に民間エコノミスト24人を対象に調べた 経常収支黒字額の予想中央値は2兆4650億円だった。

経常収支を構成する貿易収支と所得収支の2本柱のうち、貿易収支は原油 高に伴い輸入額が引き続き増加。輸出は米サブプライム(信用力の低い個人向 け)住宅ローン問題に端を発した米経済の減速の影響を受け、米国向けが減少 しているが、アジアなど新興国向けが支える構図が続いている。所得収支は資 産残高の増加によって拡大基調が継続している。

発表によると、2月の輸出額は前年同月比9.0%増の6兆6696億円、輸入 額は同12.5%増の5兆6343億円だった。また、季節調整済みでは、2月の経常 黒字額は前月比29.6%減の1兆4611億円だった。

第一生命経済研究所の柵山順子副主任エコノミストは統計発表前のリポー トで、「輸入は原油価格高騰に伴い高い伸びが続いたが、輸出の堅調さを背景に 貿易収支は黒字となる」と予想した。一方で、所得収支については「円高によ る受取額の減少が徐々に重しとなってきており、黒字幅は前年比横ばい程度に とどまった」との見方を示した。

みずほ総合研究所の大和香織エコノミストも発表前、所得収支について「円 高によって円建て所得が圧迫され、黒字幅の拡大テンポはやや縮小した」と指 摘。貿易収支については「中国向け輸出金額がやや持ち直したほか、うるう年 要因もあり、前年比プラスになる」と指摘した。

財務省が3月に発表した2月の貿易統計速報(通関ベース)によると、貿 易収支は、原油価格の高騰が輸入額を引き続き押し上げたものの、アジアや欧 州連合(EU)向けが好調を維持して輸出額が上回り、2カ月ぶりに黒字転換 した。米国向けの輸出は6カ月連続で減少した。

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