東レ株続落:大幅安、前期6期ぶり営業減益の報道嫌気(2)

合成繊維国内最大手の東レの株価が出来高 を伴って大幅続落。株価は一時前日比で7%超安と売りが優勢な展開となって いる。9日付の日本経済新聞朝刊が、同社の前期(2008年3月期)の連結業績 は6期ぶりの営業減益となったもようで、今期(09年3月期)も2期連続の減 益を見込むと報じたことが嫌気されているようだ。

株価は午前10時28分現在、同39円(5.8%)安の629円で取引されてい る。一時は同47円(7.0%)安の621円まで下落する場面もあった。出来高は すでに1200万株を突破し前日終日の760万株を超える大商いとなっている。

日経新聞の記事によると、08年3月期の売上高は増加するものの、原油・ 原材料の価格高騰や電子材料の市況低迷、減価償却の負担増などが響くとして、 営業利益が前の期比1%減の1010億円となったもようとしている。会社予想 は同1.5%増の1040億円。09年3月期も2期連続で減益になる公算が大きい という。同社は5月9日に08年3月期の業績発表を予定している。

独立系投資顧問のアセットアライブ代表取締役の下川勝彦氏は、「今の相 場は業績に敏感な地合。6期ぶり、2期連続減益の報道が売りを誘っているよ うだ」という。ただ、下川氏は、「東レは炭素繊維の世界最大手、ボーイング など航空機向けを中心に高い収益性が今後期待できる事業を展開しており、そ の意味では下値は限定的ではないか」との見方を示した。

東レは11日に、アナリスト、マスコミ向けに炭素繊維複合材料事業の戦 略説明会を開催する。下川氏は国産初の小型ジェット旅客機「MRJ(三菱リ ージョナルジェット)」の関連や自動車向けの炭素繊維事業で、「何らかの具 体的な詳細や数字が明らかになるのか注目している」と指摘している。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE