米国債:上昇、2年債利回り1.77%-米景気懸念と大幅利下げ観測

米国債相場は上昇。米経済が今年、 マイナス成長になるとの観測が強まり、今後数カ月で一段と大幅な米利 下げが実施されるとの見通しが広がるなか、2年債相場はここ2週間で 最大の上げとなった。

株価の下落も米国債の買い手がかりだった。米金融機関の資産のう ち、評価の最も困難な証券の保有が拡大しているとの報告が株価を押し 下げた。国際通貨基金(IMF)は今年の米経済成長率見通しを従来の 半分以下に下方修正するとともに、世界の景気拡大も一段と鈍化すると の見通しを示した。

モルガン・キーガン(テネシー州メンフィス)の債券トレーディン グ責任者、ケビン・ギディス氏は「米連邦公開市場委員会(FOMC) が再び利下げを実施し、おそらくは0.5ポイントの引き下げになるとい う見方から、市場参加者は短期債市場に殺到している」と指摘した。

キャンター・フィッツジェラルドによると、ニューヨーク時間午後 4時4分現在、2年債利回りは前日比11ベーシスポイント(bp、1bp =0.01ポイント)低下し1.77%。この低下率は3月26日以来で最大。 2年債価格(表面利率1.75%、2010年3月償還)は1/8上昇し99 31/32。10年債利回りは前日比8bp低下の3.48%。5年債利回りは12 bp低下の2.60%。

シカゴ商品取引所(CBOT)のFF金利先物相場の動向によると、 FOMCが30日の定例会合でFF金利の誘導目標を0.5ポイント引き下 げる確率は40%。1週間前は同確率は12%だった。

IMF経済見通し

米主要株価指数は下落。米証券大手ゴールドマン・サックス・グル ープが米証券取引委員会(SEC)に届け出た文書によると、同社のレ ベル3資産は2007年12月-08年2月(第1四半期)に、前四半期末に 比べ39%増えた。同業のモルガン・スタンレーとリーマン・ブラザー ズ・ホールディングスに比べ大きく増加した。

クレディ・スイス・グループの金利ストラテジスト、カール・ラン ツ氏は「米国債の買いは大部分、株式市場の軟調が原因だ」と述べた。

国際通貨基金(IMF)はこの日発表した世界経済見通しで、米国 の成長率見通しについて、今年0.5%になるとして、1月時点の予想 (1.5%)を変更した。また、今年の世界経済成長率については3.7%と し、1月時点の予想(4.1%)から下方修正した。

TSLF

2年債に対する10年債利回りの上乗せ幅は1.71ポイントに拡大し た。これはここ1週間以上で最大。

原油相場が在庫減を主因にバレル当たり112.21ドルと、過去最高値 を更新したことも、米国債の買いにつながった。

3カ月物Tビルの利回りは7bp低下し1.3%。これは3月19日以 来最大の低下だった。3月20日には1954年以来の低水準となる0.39% を付けた。

ニューヨーク連銀は10日にターム物証券貸与ファシリティー(TS LF)を実施し、プライマリーディーラー(米政府証券公認ディーラ ー)に対し、証券と引き換えに28日間の期限付きで500億ドルの米国債 を貸与する。これは3回目のTSLF実施となる。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE