新日石:日本海石油富山製油所を閉鎖-オイルターミナル化を決定(2)

新日本石油は9日、同社グループ日本海石油の 富山製油所(富山県富山市)の原油精製機能を廃止し、原油や石油製品を貯蔵する 出荷基地として存続すると発表した。新日石の製油所閉鎖は2001年以来、業界全 体では04年の出光興産の沖縄製油所以来。3月に九州石油との経営統合を発表し た同社は、競争力の強化に向けて国内の設備過剰問題解消にコマを一歩進める。

都内で会見した西尾進路社長は、閉鎖について、原油よりも割安な重油を付加 価値の高い製品に作り変える「分解装置」がなく、価格が高い「軽質原油を使用せ ざるを得ずコスト競争力の低い製油所だった」と説明。その上で原油高騰に伴う石 油製品需要の低迷が決断を後押ししたと強調。会見に同席した半井潔取締役は、日 本海石油の従業員(126人)を「大幅に削減する」考えを明らかにした。

経済産業省の統計によると、2007年の燃料油需要は前年比4.2%減少。需要が 減少する一方で、石油各社の製油所能力は横ばいで推移。そのため販売競争が激化 し、各社の石油精製事業の収益を圧迫し、業界は再編を迫られている。新日石はこ れまで稼働率が76%程度にとどまっていた富山製油所を閉鎖で全体の製油所稼働 率は4-5%底上げされ90%弱まで高まる見通し。

富山製油所の原油処理能力は日量6万バレル。09年3月末をめどに同製油所 の原油処理を停止する。日本海石油には新日石(68%)のほか、北陸電力(28%) や日産化学工業(6%)が出資しており、北陸電力には火力発電用の燃料、日産化 学には石油化学製品の原料ナフサを供給している。

これら2社を含む北陸地域への製品供給は水島製油所や、10月に経営統合す る九州石油大分製油所からの転送で補うとしている。日本海を挟んだ対岸には、昨 年提携関係を結んだ韓国石油最大手SKエナジーの製油所があるものの、SKエナ ジーからの製品供給は「考えていない」(西尾氏)と述べ、国内製油所からの出荷 でまかなう方針を示した。

新日本石油の株価終値は前日比2円(0.3%)安の687円。

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