3月FOMC議事録:上期は「マイナス成長か」‐深刻な景気下降も

米連邦準備制度理事会(FRB)が 8日公開した米連邦公開市場委員会(FOMC、3月18日開催)の議事 録によると、多くの会合参加者は米経済が上半期には縮小すると予想し ており、なかでも一部の参加者は「長期にわたる深刻な景気下降」につ いて懸念を表明した。同会合ではフェデラルファンド(FF)金利誘導 目標が0.75ポイント引き下げられた。

同議事録は「多くの参加者が、2008年上半期に景気活動が幾分縮小 する可能性が現在、高まっていると判断した」と記述。さらに、「一部 の参加者は長期的かつ深刻な景気下降の可能性も否定できないとの見解 を表明した」という。

FRB本部のエコノミストはFOMCでの議論のたたき台となる経 済予測を大幅に下方修正。「実質国内総生産(GDP)が上半期に縮小、 下半期も緩やかな伸び」にとどまるとの見通しを示した。09年について は、「経済成長率が長期的な潜在成長率を幾分上回る」と予想している。

3月18日のFOMC会合の数日前に、FRBは証券大手ベアー・ス ターンズの経営破たん回避のため、資金供給を決断していた。

FF金利先物相場

FF金利先物相場の動向によると、次回FOMC定例会合で0.5ポ イントの利下げが実施される確率は46%とみられており、7日時点の 36%から上昇した。また、少なくとも0.25ポイントの利下げ確率は現在 100%とみられている。今年に入りこれまでのところ、FOMCの利下げ 幅は合計2ポイントとなっている。

今回の議事録は「会合メンバーは、金融政策だけでは住宅市場や金 融市場の根本的な問題に十分対処できないと認識した」と明らかにした。

ベアー・スターンズに対する290億ドルの融資については、FOM Cが関与したわけではないことから、これをめぐるFRBでの協議の詳 細は今回の議事録に含まれていない。

議事録はまた、3月10日の電話会議について記述。この会議で は、プライマリーディーラー(政府証券公認ディーラー)に最大2000億 ドルの米国債を貸与するターム物証券貸与ファシリティー(TSLF) の導入が決まった。議論の過程では、参加者が「将来の前例になる恐れ がある」と懸念を表明した。

さらに、議事録では会合メンバーが「フィードバックの悪循環」 (貸し手の融資縮小⇒景気に悪影響⇒一段の融資ひっ迫-という悪循 環)の証拠について協議したことが示された。

信用市場の影響

議事録は「複数の会合参加者が資産価値の下落や信用市場での損失、 緊迫した金融市場の状況といった問題が非常に長期間続き、信用貸し出 し、引いては景気活動の抑制につながると指摘した」と表明した。また、 企業の聴き取り調査は「設備投資の縮小を示している」と続けた。

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