ヘッジファンド成績低迷、著名運用者も打撃-市場や景気の影響免れず

ヘッジファンドの運用成績が低迷するなか、 ジェームズ・サイモンズ氏やスティーブン・マンデル氏など著名運用者も大き な打撃を受けている。

事情に詳しい複数の投資家によると、サイモンズ氏の180億ドル(約1 兆8400億円)規模のルネッサンス・インスティチューショナル・エクイティ ーズ・ファンドの資産価値は2007年5月のピークから12%下落した。また、 関係者によれば、マンデル氏のローン・セダー・ファンドは同年12月の高値 から約10.6%下落。

調査会社ヘッジファンド・リサーチ(HFR)のデータによると、08年 1-3月(第1四半期)のヘッジファンド運用成績は平均でマイナス2.78% となり、すご腕の運用者らも信用市場の冷え込みや住宅価格下落、リセッショ ン(景気後退)の様相を帯びる景気の動向から逃れられないことを示している。

ヘッジファンドに投資するリバービュー・オルタナティブ・インベストメ ント・アドバイザーズの調査ディレクター、ラリー・チアレロ氏は「今回の市 場混乱は広範にわたり、これほどの影響が出るとは考えられなかったような部 分にまで及んでいる」と話した。

同氏の言葉通り、損失を出しているのは1つや2つの戦略だけではない。 マンデル氏とサイモンズ氏の投資アプローチは全く異なる。マンデル氏は企業 のファンダメンタルズ(基礎的諸条件)に基づいて投資先を選ぶ。ジュリア ン・ロバートソン氏のタイガー・マネジメントで学んだ手法だ。一方、サイモ ンズ氏のルネッサンス・テクノロジーズは15年余りをかけて、大量のデータ を基に売買の対象を選ぶコンピューターモデルを開発してきた。

いずれの運用者も担当する最大ファンドが、3月末時点でピーク時からの 下落が過去最大となった。

長期の実績では両氏は依然、業界トップクラスだ。マンデル氏の1998年 以来の成績は年平均プラス約26%、サイモンズ氏はメダリオン・ファンドで 1989年以来、年40%前後のリターンを上げている。

ヘッジファンドの雄、ジョージ・ソロス氏は先週のインタビューで、世界 の金融市場の状態は1930年代以来で最悪との認識を示し、一段の損失を予想 した。事態は「当局者らが認めているよりも深刻」だという。同氏のクオンタ ム・エンダウメント・ファンドは今のところまだ、ピーク時からの最大下落を 記録していない。

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