日本株(終了)反落、悪材料重なり半導体関連安い-業績懸念で金融も

東京株式相場は反落。マイクロプロセッサ ー(MPU、超小型演算処理装置)2位の米アドバンスト・マイクロ・デバイ シズ(AMD)が1-3月の売上高予想を下方修正したほか、ディスコの前期 減益観測が広がるなど、悪材料が重なった半導体関連を中心に電機株の下げが 目立った。業績懸念が強い証券や銀行など金融株も安い。

日経平均株価の終値は前日比199円80銭(1.5%)安の13250円43銭、T OPIXは同22.94ポイント(1.8%)安の1282.69。東証1部の出来高は概算 で16億8776万株、売買代金は1兆9577億円。値上がり銘柄数は339、値下が り銘柄数は1288。業種別33指数は30業種が下落し、上昇は3業種。

大和投資信託の長野吉納シニアストラテジストは、前日までの直近1週間 で日経平均が1000円近く上昇したほか、5週移動平均線からの上方かい離率 も5%を超え、「短期的な過熱感を冷ますための妥当な調整」との見方を示す。 相場の下げを主導した半導体株については、「AMDの業績下方修正など収益 環境の厳しさを示す材料が相次ぎ、投資資金の流出につながった」とした。

午後に一段安、トヨタなど値を切り下げる

この日の相場はじりじりと値を下げる展開。午後に入ると、朝方高かった トヨタ自動車やホンダなど自動車株が値を切り下げ、株価指数は一段安となっ た。来週にかけて本格化する米企業決算が総じてさえない結果となる可能性が あり、「ミクロ面でも米国経済の先行き不透明感は強い。為替の円高警戒感も 残るため、電機や自動車など外需依存度の高い銘柄を中心に手がけにくい状 況」(大和投信の長野氏)という。

エルピーダの下落率は上場来最大

マイナス材料が重なった半導体関連株が軒並み下落。アドバンテストと東 京エレクトロンが日経平均の下落寄与度1、2位を占めた。エルピーダメモリ は10%安と、2004年11月の上場以来最大の下落率を記録した。信越化学工業 やSUMCO、ディスコも安い。

AMDは7日の通常取引終了後、同業最大手米インテルとの競争激化を背 景に、1-3月の売上高が当初予想を下回ったと発表した。また8日付の日本 経済新聞朝刊は、半導体メーカーの設備投資先送りや円高・ドル安によってデ ィスコの08年3月期の連結経常利益が一転して減益となったようだと報じた。

さらに、アジア最大のDRAMスポット市場を運営する台湾の「DRAM エクスチェンジ」が7日夕、DRAMメーカー各社が求めているパソコン(P C)用DRAMの値上げ交渉が4月前半は不調に終わったとの見解を示した。 また米ハイテク調査会社アイサプライが、米個人消費の減速を背景に、NAN D型フラッシュメモリーの2008年販売額見通しを従来の前年比27%増から 9%増に下方修正と、悪材料が続出した。

収益悪化警戒で金融株も売られる

TOPIX業種別33指数のなかで、証券・商品先物取引指数が4.7%安で 下落率1位、銀行指数が3.2%安で同2位と、金融株も下げが目立った。大和 証券グループ本社が前週末に、前期連結純利益が大幅減益になったもようと発 表しており、「証券化商品などの評価損を追加計上することに対する警戒感が 根強い」(東洋証券情報部の大塚竜太部長)という。

武富士やアコムなど消費者金融株も売り込まれた。8日付日経新聞朝刊は、 過払い利息の返還請求や、上限金利を引き下げる貸金業法改正に向けた融資審 査の強化に追われ、消費者金融大手の不良債権比率が上昇していると報道。財 務悪化が懸念された。

業績で株価明暗-イオン急落、アトリウムに買い

個別銘柄では、業績の良し悪しによって株価の明暗が分かれた。単体の業 績が落ち込んだうえ、傘下の子会社も振るわず、08年2月期の連結純利益が前 の期比24%減となったイオンが急落。08年5月期の連結営業利益予想を一転 減益に変更したコスモス薬品は東証1部の値下がり率トップ。今期業績予想を 下方修正した東洋炭素や、今期純利益を減益と計画したイオンクレジットサー ビスも売られた。前日の利益下方修正を受けて、複数のアナリストが投資判断 を引き下げたふくおかフィナンシャルグループは大幅続落し、年初来安値を更 新した。

半面、不動産融資保証が伸び、09年2月期の連結純利益が最高益を更新す る見通しと日経新聞が伝えたアトリウムが急伸。今期増益に転じる収益計画を 示したイオンファンタジーはストップ高(制限値幅いっぱいの上昇)となり、 今期増収増益に転じる見通しを発表した富士エレクトロニクスも大幅高。

前日の海外商品市況で原油先物が大幅続伸、金や銅も上昇したため、業績 への恩恵が見込まれるAOCホールディングス、住友金属鉱山といった資源関 連株の一角は続伸。日本水産や武田薬品工業など収益が景気変動の影響を受け にくいディフェンシブ株の一部にも資金が向かった。

新興市場も反落

国内新興3市場の主要指数もそろって反落。ジャスダック指数が前日比

1.54ポイント(2.3%)安の64.68、東証マザーズ指数は20.45ポイント (3.3%)安の607.98、大証ヘラクレス指数は13.60ポイント(1.4%)安の

987.54で終えた。

個別では、前日上げの目立ったインターネット関連株に反動売りが出て、 楽天、サイバーエージェント、ミクシィが安い。3月末のグループ運用資産残 高が前月比8%減と3カ月連続で減少したスパークス・グループは反落。半面、 発行済み株式数の8.9%を上限とする自社株買いを発表したナチュラムがスト ップ高(値幅制限の上限)比例配分。2008年3月期の減益幅が従来計画から大 幅に縮小する見通しとなったエース交易は急反発した。

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