グリーンスパン前FRB議長:米住宅価格、年内に安定も-景気支援へ

グリーンスパン前米連邦準備制度理事会(F RB)議長(82)は8日、米住宅価格の下落が2009年初頭よりも「かなり前に」 恐らく終わるだろうとの見通しを示した。住宅在庫も減少し、景気回復を支援す るだろうと予想した。

グリーンスパン氏はこの日、東京での会合でワシントンから衛星回線を通じ て講演。住宅在庫の「大半が解消された状態に近づくのは2009年初頭までない だろう」と述べたものの、「それよりもかなり前に住宅価格が落ち着く公算が非 常に大きい」と語った。

同氏は住宅ローン関連証券の比重が高い金融市場に米住宅市場の動向が密 接に関係していると指摘。その上で、「特に実体経済が深刻なリセッション(景 気後退)に陥らなければ、市場の安定化がいったん始まると、景気回復の開始が 期待できる」と語った。ただ、そのプロセスは「緩慢で、及び腰だろう」とも述 べた。

グリーンスパン氏はサブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン市場 の崩壊による悪影響の程度について、今後数カ月間は分からないとの認識も示 し、「価格が安定する地点に到達しただろうか。それについては向こう数カ月間、 知ることはできない」と述べた。また、「住宅が整理される比率は非常に高くな りそうだが、今年後半まで待たねばならないだろう」と語った。

同氏の発言を受け、アジア時間の米国債市場では、10年債利回りが低下。 日本時間午前11時25分現在では、2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%) 低下の3.52%(キャンター・フィッツジェラルド調べ)となっている。

インフレについて、グリーンスパン氏は現在の景気減速局面で抑制されると 予測。その後、世界経済が回復基調を示すにつれて、上向くとの見通しも示した。

同氏は「経済のスラック(たるみ)が増しているときにインフレが急騰する のを想像するのは難しい。インフレ圧力は徐々に高まるものの、現在のスラック 局面では恐らく抑制され、景気が上向けば、確実に再浮上してくるだろう」と語 った。

グリーンスパン氏はブルームバーグテレビジョンのワシントンのスタジオ からドイツ銀行の米国担当チーフエコノミスト、ピーター・フーパー氏の質問に 答える形で発言した。ドイツ銀は昨年8月、グリーンスパン氏をコンサルタント として起用している。

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