日本株は反落、業績悪化懸念の半導体関連が下げ主導-金融も安い(2

午前の東京株式相場は反落。マイクロプロ セッサー(MPU、超小型演算処理装置)2位の米アドバンスト・マイクロ・ デバイシズ(AMD)が1-3月の売上高予想を下方修正したほか、ディスコ の2008年3月期の連結経常利益が一転して減益となったようだと一部で伝わ るなど、悪材料が重なった半導体関連株の下げが目立つ。業績警戒感が強い証 券や銀行など金融株も安い。

午前終値は日経平均株価が前日比125円22銭(0.9%)安の13325円1銭、 TOPIXは同11.38ポイント(0.9%)安の1294.25。東証1部の出来高は概 算7億6193万株、売買代金は8691億円。値下がり銘柄数は887、値上がり銘 柄数は655。業種別33指数は25業種が下落し、8業種が上昇。

みずほ投信投資顧問の岩本誠一郎シニアファンドマネジャーは、半導体業 界の収益環境について、「メモリーを中心に需要の減退が大きすぎて、原材料 コストの上昇を製品価格に転嫁できないことに対する懸念が高まっている」と 話す。また、今後もマイクロソフトの基本ソフト(OS)であるウィンドウ ズ・ビスタを搭載したパソコンへの買い換え需要が起きない可能性もあるとし て、「本格的な業績回復は来年以降になりそうだ」との見解を示した。

東エレクとアドテストが下落寄与上位

マイナス材料が相次いだ半導体関連株が軒並み下落。東京エレクトロンと アドバンテストが日経平均株価の下落寄与度1、2位を占め、エルピーダメモ リは7.5%安まで下げた。信越化学工業やSUMCO、ディスコも安い。

AMDは7日の通常取引終了後、同業最大手米インテルとの競争激化を背 景に、1-3月の売上高が当初予想を下回ったと発表した。また8日付の日本 経済新聞朝刊は、半導体メーカーの設備投資先送りや円高・ドル安によってデ ィスコの08年3月期の連結経常利益が一転して減益となったようだと報じた。

このほか、アジア最大のDRAMスポット市場を運営する台湾の「DRA Mエクスチェンジ」が7日夕、DRAMメーカー各社が求めているパソコン (PC)用DRAMの値上げ交渉が4月前半は不調に終わったとの見解を示し た。また米ハイテク調査会社アイサプライは、米個人消費の減速を背景に、N AND型フラッシュメモリーの2008年販売額見通しを従来の前年比27%増か ら9%増に下方修正した。

収益下ぶれ警戒で金融株も安い

TOPIX業種別33指数のなかで、証券・商品先物取引指数が3.6%安で 下落率1位、銀行指数が1.6%安で同4位など金融株も安い。個別では、野村 ホールディングスが4.5%安、大和証券グループ本社が2.5%安、みずほフィナ ンシャルグループが2.1%安など。前週末に大和証が、前期連結純利益が大幅 減益になったもようと発表するなど、「証券化商品などの評価損を追加計上す ることに対する警戒感が根強い」(東洋証券情報部の大塚竜太部長)という。

8日付日経新聞朝刊は、過払い利息の返還請求や、上限金利を引き下げる 貸金業法改正に向けた融資審査の強化に追われ、消費者金融大手の不良債権比 率が上昇していると報道。財務悪化への懸念から、武富士やアコムなど消費者 金融株も売られた。

イオンが急落、アトリウムは買われる

個別では、単体の業績が落ち込んだうえ、傘下のカード子会社や米アパレ ル子会社も振るわず、08年2月期の連結純利益が前の期比24%減となったイ オンが急落。建築基準法の改正による新規出店の遅れや消費者の買い控えなど を理由に、08年5月期の連結営業利益予想を一転減益に変更したコスモス薬品 は東証1部の値下がり率トップ。複数のアナリストが投資判断を引き下げたふ くおかフィナンシャルグループ、08年5月期業績予想を下方修正した東洋炭素 も大きく売られた。

半面、不動産融資保証が伸び、09年2月期の連結純利益は前期推定(約 120億円)比8%増の130億円前後と最高益を更新する見通しと日経新聞が伝 えたアトリウムが急伸。新規顧客先の立ち上がりなどで、09年2月期の連結純 利益を前期比46%増と計画した富士エレクトロニクスは大幅続伸。

前日の海外商品市況で原油先物が大幅続伸、金や銅も上昇したため、業績 への恩恵が見込まれるAOCホールディングス、新日鉱ホールディングスとい った資源関連株の一角が連日で買われた。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE