【今日のチャート】コメ価格上昇率、金など「じゃんけん」銘柄に勝利

世界銀行のゼーリック総裁は「食糧価格は向 こう数年間上昇し、大きな変動率を示すだろう」との見通しを示す。同総裁は豊 かな国々に対し、農業補助金の削減と食糧の輸入市場の開放を訴えている。

きょうのチャートは、コメの価格と、じゃんけんの「グー(石)、チョキ (はさみ)、パー(紙)」に例えられる金、鉄鋼製品の冷延コイル、A4判のコ ピー用紙の指標価格の推移を比較している。コメ価格は過去1年間で約2倍に上 昇し、上昇率は相対的に見て他の銘柄より高くなっている。

コメ価格の上昇に関しては先週、世界各国が政策的な対応に乗り出した。世 界最大のコメ輸出国であるタイは、「近隣諸国に輸出するのに」十分な在庫があ ると発表。世界最大のコメ輸入国であるフィリピンの財務相は、国営銀行に対し、 穀物購入のための資金を確保するよう指示した。また、香港政府は、香港の「コ メ供給は十分である」として、市民に対し「懸念する必要はない」と呼び掛けた。

ゼーリック総裁は2日にワシントンで行った講演の文書のなかで、食糧価格 は「人口統計や食生活の変化、エネルギー価格やバイオ燃料、気候変動の現状」 を反映すると指摘。「一国や一連合国ではこれらの相互に関連した問題に対応す ることは不可能であるため、食糧政策に対しては最高水準の政治的関心が払われ る必要がある」との見方を示した。

中国やインド、ベトナムが在庫確保のため輸出を抑制するなか、フィリピン の輸入急増によりコメ価格は高騰している。コメは約30億人が主食としている。

食糧や燃料の価格が過去最高水準にあることからインフレが加速し、アルゼ ンチンではストライキ、コートジボワールでは暴動が発生。パキスタンでは不正 輸出の取り締まりが行われている。世界銀行は、食糧やエネルギーの価格上昇に より、33カ国が社会不安にさらされる可能性があるとみている。

インドのナート商工相は4日、同国政府がインフレ抑制のため、食糧や鉄鋼 製品、セメントの買いだめに対して「可能なかぎり強硬な対策」を講じる方針を 示した。インドの消費者物価は1年1カ月ぶりの高い伸びとなった。同商工相は 価格統制を導入する可能性も示唆している。

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