NY外為:円とスイス・フランが下落、信用損失の拡大懸念が後退

ニューヨーク外国為替市場では円とスイ ス・フランがすべての主要通貨に対して下落。信用市場での損失が拡大すると の懸念が後退し、低金利の日本やスイスで資金を調達し、高利回り通貨で運用 する動きが活発になった。

企業連合が米S&L(貯蓄・貸付組合)最大手ワシントン・ミューチュア ルへ50億ドルの出資を検討していることが明らかになり、ドルやユーロに対 して円が下落した。米連邦公開市場委員会(FOMC)による利下げ局面が終 わりに近いとの見方からドルは対ユーロで上昇した。

RBSグリニッチ・キャピタル・マーケッツの国際通貨戦略の責任者、ア ラン・ラスキン氏は「金融セクターに対する楽観的なムードが広がり始めてい る。リスク許容度が上昇すれば、円やスイス・フランが軟化する」と指摘した。

ニューヨーク時間午後4時12分現在、円は対ドルで1%下げて1ドル= 102円46銭。前週末は101円47銭だった。ユーロに対しては0.8%下落し、 1ユーロ=160円92銭(前週末は159円69銭)。ドルはユーロに対して

0.2%上げて1ユーロ=1.5706ドル。前週末は1ユーロ=1.5737ドルだっ た。スイス・フランはユーロに対し、1ユーロ=1.5922フランに下落。対ド ルでも1ドル=1.0136フランに下げた。

ポールソン米財務長官がマイアミでの演説で、景気が劇的に減速したとの 見解を示すと、円とスイス・フランは下げ渋った。

オンライン外為取引会社ゲイン・キャピタル傘下のフォレックス・ドッ ト・コムの為替チーフストラテジスト、ブライアン・ドラン氏は「安ど感から のドルの戻し局面は長過ぎる。ドルは数日のうちに対円で103円を上抜いて取 引を終えないと、伸び悩むリスクがある」と指摘した。

ポンドは0.4%安の1ポンド=1.9862ドル。ブルームバーグ・ニュース のエコノミスト調査によると、イングランド銀行(英中央銀行)は10日に

5.25%の政策金利を0.25ポイント引き下げるとみられている。

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)のドル指数 は72.180に上昇。前週末は72.021だった。3月17日には70.698の過去 最安値を付けていた。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマンのシニア通貨ストラテジスト、メグ・ブ ラウン氏は「ドルの先行きに悲観が緩和され始めている」と述べた。

円安

円は南アフリカ・ランドに対して2.1%安。ニュージーランド・ドルに対 しても1.9%下げた。低金利の円で資金を調達し、高金利通貨で運用する「キ ャリー取引」が活発になった。

ブルームバーグ・ニュースの調査ではエコノミスト41人全員が日銀が9 日に政策金利を0.5%で据え置くと予想している。JPモルガン・チェースの 計算によると、金利先物相場が示す日銀が年末までに利下げを実施する確率は 59%。

米連邦制度理事会(FRB)が3月14日にベアー・スターンズへの緊急 支援を発表して以来、円は対ドルで3.4%下落。ユーロに対しては3.7%下げ ている。

ソシエテ・ジェネラルの通貨ストラテジスト、フィリス・パパデービッド 氏は「先週からリスク許容度が高まっている。金融当局は流動性供給の用意が あることを打ち出している」と述べた。

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